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2007年03月16日

人に注目させるマーケティング

メッセージ発信で最も効果的なのは、「いろいろ」言わずに、「1つ」にポイントを絞ることです。

ところが、この「1つ」をどう決めるか、というのが意外と(いや、たいていの場合、最も)難しいわけです。

たとえば、新製品が出る。「一番の売りは?」と聞くと、「高性能で、小型で、扱いやすくて、価格も手ごろ」と「いろいろ」出てきます。

広報も宣伝も、関係各部署と「連携」してメッセージを決めざるを得ない場合がほとんどですから、みんなの主張が少しずつ入った、ポイントが不明瞭なメッセージにまとまります。

観光広報でも、地域にある「いろいろ」ないい場所、いいモノを紹介したい、ということになって、1つ1つを細かく見ていけば、ひょっとしたら面白いものでも、全体を並べてみると、その特徴がよく分からなくなることが少なくありません。

そんな場合の1つの効果的なアプローチとして、「人」に注目を集めてみる、という方法があります。

この記事を読んで、そんなことを思い出しました。

宮崎知事推薦の観光地に案内/阪急交通社がツアー

阪急交通社は宮崎県の東国原英夫知事が薦める県内12ヵ所の観光地を巡るツアーを発売した。鵜戸神社や青島などの観光名所巡りと併せ、職員の案内による県庁の見学も用意する。東国原知事の就任で県が注目を集めており、宮崎県観光連盟と共同で企画した。

「そのまんま宮崎県12景モニターツアー3日間」は2泊3日のプランで・・・・(以下略。以上、3/16/07付 日経産業より引用)

「鵜戸神社と青島に行く」ツアーではないんです。「東国原英夫知事が薦める観光地を巡る」ツアーなんです。

この場合、極端な話、その「観光地」はどこでもいいんです。

「東国原英夫知事が薦める」というのが重要なのですから。

これ、今どきの言葉で言うと、「インフルエンサーマーケティング」なのですが、組織が意図的にこうした「インフルエンサー」を生み出すこともできるわけです。

(最近、そんな組織内インフルエンサーの発掘、選定、育成、活用の仕事をビーンスターでも少しずつ手掛けています)

商品(モノ)や場所に比べて、人は「そのもの」が発信できるので、注目を集め続けられれば、順番に「いろいろ」なことを伝えていく事ができます。

マーケティングで、そんなスポークスパーソンとなる人を組織的に生み出す、という手法が効果的なケースも多々ありますね。

人はやっぱり、おもしろい。

今日も1つ、自己演出コミュニケーションの勉強ができました!

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投稿者 鶴野充茂 : 2007年03月16日 10:14