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2007年01月30日
アエラで紹介されました
朝日新聞社「アエラ」2/5/07号(1/29発売)に私のコメントが掲載されました。
p21から始まる特集ページ、「大人気コミュニケーションツールの正念場 SNS“正しくない”使い方」という記事です。
全3ページにわたる記事です。
あるプロジェクトで人材を探すためにミクシィとグリーを活用したエピソードを紹介しています。
左上の写真は、グリーでその時に送ったメールの内容。
投稿者 鶴野充茂 : 23:00
2007年01月29日
Newsweekで紹介されました
私のコメントが、Newsweek(英語・国際版)で紹介されました。
紙面では、Feb. 5, 2007 issueに掲載予定の記事、
「The First Lady Steps Out - Japan's Prime Minister Shinzo Abe has a secret weapon: his wife. But is Japan really ready for her?」
という安倍首相夫人についてまとめられた英文記事です。
ウェブサイトにも掲載されていますので、こちらからどうぞ。
鶴野は、PRの専門家として、昭恵夫人のメディア露出についてコメントしています。
私の基本スタンスは、「彼女は、もっともっと活躍できる!」です。
投稿者 鶴野充茂 : 12:08
2007年01月28日
【引用生データ】仕事の基本はコミュニケーションにある
『島耕作』シリーズ(講談社)で有名な漫画家、弘兼憲史さんの言葉
「僕がアシスタントを採用するときに、一番重要視する点は性格ですね。
技術は描かせているうちに身に付きます。それよりも、ほかのアシスタント
と和を乱さないかどうか、そのことを最も重要視します。コミュニケーショ
ン力があると、人の意見を柔軟に聞けるし、本人のスキルも上がるんです。」
(以上、1/28/07 DODAメルマガより引用)
投稿者 鶴野充茂 : 06:24
2007年01月27日
中身をしっかり伝えたい時のコミュニケーション
プレゼンのトレーニングを提供していて、「話が分かりにくいと言われる」という人に多いのは、
口数が少なくて分からないのではなく、
言葉が多すぎて分からない、というケースです。 単位時間あたりに詰め込みすぎ、なんですね。
このニュースを読むと、安倍総理も、そんなことを意識されたのかもしれません。
ゆっくり口調で9400字 首相、初の施政方針演説 (1/26/07付 SANKEI-webから引用)
安倍晋三首相の初の施政方針演説は約9400字で、小泉純一郎前首相が過去5回行った施政方針演説で最も短かった昨年の約9200字と同水準に抑えた。演説時間の相場は約40分間。安倍首相の口調は「早口は聞き取りにくい」と普段から指摘されているため、ゆっくり話すことを心がけ、字数を絞ったという。
40分で9400字ですから、1分当たり235文字。
ちょうど、この施政方針演説の全文がネットにありましたので、冒頭の部分を引用します。
昨年9月、私は、総理に就任した際、安倍内閣の目指す日本の姿は、世界の人々が憧れと尊敬を抱き、子どもたちの世代が自信と誇りを持つことができるように、活力とチャンスと優しさに満ちあふれ、自律の精神を大事にする、世界に開かれた「美しい国、日本」であることを国民の皆様にお示ししました。この新しい日本の姿の実現に向け、国民の皆様とともに、一つ一つスピード感を持って結果を出していくことが重要だと考えております。引き続き、日本の明るい未来に向け、全力投球することをお約束いたします。
句読点込みで236字ですから、これで1分のペースです。
実際に時間を計りながら読んでみてもらえると分かりますが、よくニュース映像や選挙演説で、大勢の人前で話しているシーンに出てくる、一般的な速さだと感じられるかと思います。
それが、少人数を相手にしたり、取材陣に取り囲まれたりした時には、ついついペースが上がってしまいます。
そうすると、時間を埋めるために、あまり練られていない言葉や表現が出てきて、その間にまた、知らない単語やいい間違いが入ったりして、聞き手は混乱したり、違和感を持ったりします。
そういう意味でも、ペース配分、大切ですね。
さて、分かりやすく伝えるために、もう1つ効果的なのは、大切なことは「何度も繰り返す」ということです。
そのあたりも踏まえられているようです。
キーワードの頻度で目立つのは「教育」と「戦後」だ。小泉氏が最後の施政方針で「改革」を22回繰り返したのに対し、首相は「教育」を18回も連呼した。首相の昨年9月の所信表明演説(約8300字)に比べても10回増となった。「戦後」は5回で、所信表明より3回多い。「日本」は35回。首相のスローガンの一つである「戦後レジームからの脱却」への意気込みがうかがえる。
「実現」という言葉も12回、所信表明から倍増した。内閣支持率低下が続く中で、政策の実現・実行力を示し、求心力を回復したいとの思いがにじむ。
長いプレゼンの中で、聞き手が集中力を保ち続けるのは至難の業です。どんなにうまい話し手でも、聞き手全員を集中させ続けることは難しいし、聞き手の顔は話し手の方を向いていても、頭の中では違うことを考えているというのもよくあります。
そんなことから、よそ見したり大事な話を聞き逃した人にも、メッセージを届けられるように、きちんと聞いている人にはその重要度を伝えられるように、繰り返し伝えるわけですね。
1点、この演説の中で、「教育再生は内閣の最重要課題です」と言いながら、出てくる順番が遅い。これ、私は納得できません。 9つの大きなまとまりの中の後半6つめです。ちょうど中だるみのある、人が最も「ボーッ」としているタイミング。
これは果たして計画的なのかどうか。
話は、大切なことから順番にする、というのが基本です。
このあたりの具体的なプレゼンの方法については、「結果を出す!プレゼン教室」のDVDで詳しく解説しています。
今週末と来週の私自身の講演準備に、また1つ大切なことを考えることができました!
投稿者 鶴野充茂 : 14:33
2007年01月26日
人の背中を押すコミュニケーション
人が「こうしようかな」「どうしようかな」と決断しきれずにいる時に、そっと後押しするコミュニケーション。その1つの完成形をフィットネススタジオで見ました。
私事ですが、
年明けに人間ドックに行って、「内臓脂肪を落としなさい」「あと5kgダウンをめざして」といった指導をされ、数週間後に送られてくる「検査結果」で「精密検査を要する」ものがいくつもあったことから、いろいろ調べてようやく重い腰を上げ、近所のフィットネスクラブに行ってきたんです。
「新規入会の検討で、見学を」
私がそう言うと、「では、こちらで靴を脱いでください。私が、ご案内します」と女性のインストラクターがスムーズに導いてくれました。
見学シートに名前・住所を書いた後、「では」と順番に案内されたのですが、
まず、立ち位置が違うんです。
普通の一対一の会話だと、正面に向かい合うか、稀にコミュニケーションに長けた人などが斜め45度に立って話します。ところが、そのインストラクターは、こちらと130-150度くらいの扇型になるような、感覚的にはすぐ横で同じトレーニングマシンを見ながらのような立ち位置で話すんです。
これによって、見学者は、そのインストラクターの体ではなく、フィットネスの設備や部屋の感じを自分の目で確認します。そして横からやさしい声で、「こんな流れで、こんな風に使います。こんな効果があります」と説明を受けるのです。
人が他人に近づかれて違和感を感じる範囲をパーソナルスペースと言い、正面よりも側面や背面の方が近づかれても違和感を感じにくいのですが、まさにその彼女との間隔も、ちょうど近づきすぎないギリギリの近さです。
それでですね、説明の合間合間にマジックフレーズをはさむわけですよ。
「始めないと、何も変わらないですからね」
「週に1-2回、15分ずつでも効果があります」 とか。
「少しずつでいいんです」なんて。
そうすると、だんだん「今、始めると決断しないと、問題は解決しないかもしれない」という気持ちになってくるんです。
基本欲求としては、「痩せたい(ねばならない)」、でも、「おいしいものもいっぱい食べたい」というのがあります。
だから、とにかくもう、運動してスッキリいきたいわけです。
「食事療法だけだと内臓脂肪は落ちにくい」という情報もあちこちで刷り込まれていますから。
でも、心のどこかで、
「入会してもなぁ~、クレジットカードで会費が引き落とされ続けて、にもかかわらず、忙しいから行かなくて、もったいないことになるのでは」という思いがある。
だから、「行かなくてもいい、決定的な理由を自分でつくりたい」という気持ちもあるわけです。
めちゃくちゃ会費が高いとか、とにかく混んでて行く気しないとか、ハードに鍛えないと効果がないとかね。
諦められるなら、諦めたい。
でも、そういう何となく期待していた言い訳を、1つ1つ、さりげなく解決されていくわけです。
「入会費21000円が、今なら99円です」(!)
「大体、これくらいの混み具合いですよ(ほんとにすいてる)。穴場的に使っていただけます」
「お風呂だけを利用される方もいらっしゃいます」(だから気軽に使える)
当然、こちらも疑問をどんどんぶつけます。
「入会する時のモチベーションを保って、続けて、効果を出すには?」 「行かないのに毎月、会費が引き落とされて、やる気なくして辞める場合って多いですよね?」
そうすると、それぞれに答えが出てくるわけです。
「半年とか、一年間一括でお支払いいただいて、期間を決めて、きっちり行くようにする、というのも1つの方法」なんて。
それでも申し込まない理由はいくつでも思いつくわけですが、なんだか、そんなやりとりをしているうちに、「同じような迷いとやりとりを何度もするくらいなら、今、決めないと時間がもったいないな」と思うようになりました。
で、「ご入会。」
終始一貫していたのは、案内役の立ち位置です。カウンターを挟んで入会の書類を書く時以外には、決して正面に来なかった。
技術ですね。
自分ではなく、そのスタジオをしっかり見せて、雰囲気になじませ、次に「ふらっ」とやってくる心理的なハードルを下げる効果があります。
しかも、横からささやかれることで、同じ方向を見ながら、「一緒に、目標めざしてがんばりましょう」、「私も伴走しますよ」的メッセージを送り続ける効果があります。
と、言うわけで、迷っている人に背中を押すには横から攻めてみる。オススメです。
今日も1つ、自己演出コミュニケーションの勉強ができました!
投稿者 鶴野充茂 : 16:05
2007年01月22日
【引用生データ】モテるのは「聞き上手」
男性社会の中で生きるOLたちを主人公にした「女たちのジハード」など男女の心模様を描いてきた直木賞作家の篠田節子さん(51)のことば
「コミュニケーションがとれなくても許されたのは、旧来の社会です」
「まずはコミュニケーション能力を養ってほしい。モテる男って、相手の言うことをきちんと聞いてあげられる人。そして、助けてほしい時に助けてくれる。それができるなら、髪が薄くなったって関係ない」
(以上、1/19/07YOMIURI ONLINE特集より引用)
投稿者 鶴野充茂 : 05:35
2007年01月19日
ひどい「現状」は、すばらしい「成果」につながる
いかに現状がひどいかを嘆く人がいます。
それを「課題」だと向き合って改善に取り組む人もいます。
どうせ取り組むなら、「成果」につなげたいですよね。
その「成果」を意識した時、現状は「ひどいほど、良い」ということもあります。
そんなことをこのニュースを読んで思いました。
外国人修学旅行生 大阪にどっと…2年で70倍
海外からの修学旅行生の誘致を進めている大阪府で、平成18年度の受け入れ実績が、前年度から倍増し、8000人を超える見通しになっていることが18日、わかった。16年度の府内への修学旅行生は120人にすぎないため、2年で一気に70倍近くに増えた計算になる。韓国と中国の生徒が大半を占め、府内の学校での日本人生徒との交流もさかんに行われるようになっている。 (以上、1/18/07 産経Webから引用)
2年で70倍の成果ですよ。それでニュースになるわけです。
でも、2年前は「海外からの修学旅行生が120人」。話にならないですよね。受け入れ体制も、おそらくひどいものだったと思います。
こういう時に、大切なのは、まずスタート時点の「ひどい状況」を記録すること。
そうすれば、変化があった後に、その「差」を「成果」として伝えられます。
さて、大阪府がこのために何をやったか。記事によると、
まず、「大阪教育旅行等誘致促進協議会」を設置した。つまり、専門部署を設けて、外向きの窓口をはっきりさせたわけです。そして、その担当者が、東アジア各国の教育関係者を大阪に招待して、観光名所などを案内したりしてPRをスタートさせた。
確かに、メッセージ発信的にも、担当者が分からない組織に問い合わせをしてもらうのはハードルが高い。それを明らかにして、「自分たちが担当者です、こういう体験ができます」とアプローチすれば、新たなつながりができます。
次に、
府教委と連携し、府内学校での交流支援を強化。修学旅行生の大半は、府内に滞在中、各学校で実施される交流イベントに参加しており、現在では府内30市町の147校が修学旅行生を受け入れ。歓迎セレモニーや合同授業などが生徒たちに好評で、お互いの国の理解に役立っている。
と。
つまり、滞在目的や活動を明らかにして、スムーズに事が運ぶようにサポートした、ということですね。
それで、2年で70倍の成果が生まれた。
もちろん、成果の記録も必要です。そして、成果を発信する。
発信しないと、「成果」を認めてもらえませんから。
「ひどい現状」を見たら、「大きな成果の可能性」だと考えてみる。
今日も1つ、自己演出コミュニケーションの勉強ができました!
投稿者 鶴野充茂 : 11:40
2007年01月18日
名前を伝える価値
先日、近くのスーパーでみかんを買いました。西宇和(愛媛)ということで、感覚的な価格より2-3割高かったのですが、他に安いみかんが売られてなかったので、それを買って帰ったんです。
やや小さめのみかんが透明の袋詰め(高級感の演出?)で10コくらい入って498円くらいだったかと思います。もうちょっと入ってたかな。記憶があいまいでスイマセン。なんせ食べてしまった後なもので。
宇和島みかんって有名ですよね。あのあたりのだから、きっと味もいいんだろう、というのが2-3割のプレミアム料金を払う時、自分なりの納得理由としてありました。
家に持って帰って、食べてみる。
確かに甘い。おいしかったんです。何個食べたかも忘れたくらいに。
で、袋の中に1枚の紙を見つけました。
それがこれ。
なんてことのない、コピーの紙に、
「もぎたてをそのままお届けします。私が丹精込めて作りました」
という言葉。その下に、手書きで名前が書いてあります。
どう思います?
この菊池さんが実在する人物かどうかはわかりません。
でも、西宇和農協は、菊池さんが実在の人物で、なおかつこの今食べているみかんを生産し、
しかも「丹精込めて作った」ことを保証しているんでしょう。
コピーだけど。
そして、おそらくこの実在する菊池さん本人が、それを伝えるために、名前だけは手書きで書いているんです。
このコピーの紙は、愛媛県八幡浜市の菊池さんから、東京都港区の私のところに、切手も貼らずに、宅急便を使わずに、やってきたわけです。
おそらく意図せずに。
この紙を見て、私は、2-3割のプレミアム料金は、この菊池さんの名前に払ったんだと思いました。その理由は、
・一般的なみかんの赤いネットと比較して、パッケージに差はあれど、コストはおそらく無視できるほどでしかない(=パッケージにプレミアム料金を払ったのではない)
・味は良かったが、安いみかんにもおいしいものはある(=味にプレミアム料金を払ったのではない)
・そうすると産地とか、ブランドに価値がある、という話になりやすいが、それは購入時のマーケティング的な説明にはなっても、購入後の、納得感の説明にはならない(=ブランドにプレミアム料金を払ったのではない)
・納得感の説明がはっきりできないと、(このみかんの場合)リピートにつながらない
・自分はこの菊池さんの名前を見ることで、この西宇和みかんを記憶し、同じ店でまたこのみかんを買う可能性が高い(まだ買ってない)
・菊池さんの名前がなかったら、きっとこの西宇和みかんについて考えたり、ネット検索したり(詳しくなった)、ましてやブログで紹介することはなかった
からです。
商品をとりまとめているのは団体でも、そこに個人の存在を確認できるのがいいじゃないですか。
買う時に、店頭のPOPで「私たちがつくりました」と笑顔の写真を置くのはよくあります。でも、こんなふうに、食べて、満足した時に、「実は私が作ったんです」と生産者と出会えるのは、貴重な体験でした。
名前を書くと、2-3割のプレミアム料金を払ってくれて、リピートしてくれるんだったら、名乗った方が得ですよね。
人間関係も名前を早めに伝える方が、関係がつくりやすいですよね。(だから、まずビジネスでは名刺交換するんですよね)
関係を作りたい時には、まず名乗る。
また今日も1つ、自己演出コミュニケーションの勉強ができました!
投稿者 鶴野充茂 : 15:08
2007年01月16日
面倒なことを受け入れさせるコミュニケーション
理屈ではいいのは分かるが、習慣を変えるのは大変だし、不便になる。新しい制度を導入しようとすると、そんな課題に直面するケースがよくあります。それをどうやって乗り越えて、相手に納得してもらうメッセージ発信をしていくか。各地で始まった「レジ袋有料化」に関するMJの記事にヒントを見つけました。
レジ袋有料化 成功の3条件 / お得・特製・納得 (1/15/07 MJから引用)
スーパー業界でレジ袋の有料化が動き出した。4月施行の改正容器包装リサイクル法(容リ法)が小売業に義務付ける、包装材やポリ容器の削減には避けて通れないという各社の判断だ。果たして消費者は受け入れるのか。大手スーパーの先陣を切って、イオンが有料化に踏み切った京都市内の店舗ルポを通じて、見えてきた「レジ袋有料化」成功の3つの条件を探った。
この記事で、成功の3条件を次のようにまとめています。
1)地域と連携/広報は二人三脚:
約3ヵ月前から有料化告知ポスターを店頭にはり、店長らが自治会を回った。また、市と地元市民団体と地域協定を結んだ。市は広報誌などでイオンの取り組みの意義やレジ袋削減の必要性を伝え、市民団体はマイバックの持参を呼びかけるとともに、有料化がお客の流出につながらないよう、店舗で買い支える。(!)
2)人気マイバッグ/デザインに華:
マイバックを持ち歩いてもらうためにデザイン性と使いやすさの向上をはかる。事例としては、通勤に使う人がいるほどの人気商品を生み出したものを紹介。
3)値引きで仕掛け/イオン、PBは全品:
マイバック持参率向上のための動機付けのため、マイバック持参かレジ袋を利用しない客に値引きやポイントを付与している。具体的には、店頭販売したマイバックを日曜日に使えば大半の商品を5%で買えるなどのサービスを実施。
つまり、
こんな時のメッセージ発信としては、
・一方向からではなく、複数方向からメッセージを発信する
・メッセージ通りに受け手が動く流れを仕組み化する
ということでしょうか。
今日も1つ、自己演出コミュニケーションの勉強ができました!
投稿者 鶴野充茂 : 12:49
2007年01月15日
コミュニケーションの刺激
メッセージを発信する人がもつ、最も基本的な欲求の1つは「相手から反応を受けること」です。
それをこの記事を読んで改めて確認しました。
24-Hour Newspaper People (1/15/07 NY Times)
「今どきの多くの新聞記者のように、私もブログを書いている」と始まるこの記事、いかに自分がブログにハマッているか、というのが大体の内容なのですが、以下の文章にハッとしました。
The nice thing about putting out a newspaper was that, at some point, the story was set and the writer got to go home. Now I have become a day trader, jacked in to my computer and trading by the second in my most precious commodity: me. How do they like me now? What about ... now? Hmmmm ... Now?
新聞記事は、テレビの視聴率のように、個別記事のチェック率が細かく見られることもなければ、読者の反応もほとんどないし、たとえあったとしても、しばらくの時差がある、と。それに対してブログだと「瞬く間に」反応が見られるから、PCの前を離れられない、と。
それだけ「反応がある」というのは、メッセージの送り手に刺激を与えるわけです。
Here at The Times, the Most E-Mailed list on our Web site has gone from being an in-house curiosity to a measure of salience, as much as getting an article on the front page. The list can be wonderfully idiosyncratic ? last Friday, a six-month-old goof on using animal training on husbands (?What Shamu Taught Me About a Happy Marriage?) reappeared alongside Thomas Friedman?s meditation on the president?s plan to send more troops to Iraq.
「こんな記事あったよ」とメール転送された記事のランキングが、記事の重要な尺度になってきていると。
ただ、こういう記事のランキングは、新聞社のサイトがたくさん出てきた頃にすでに出ていた話ではあります。当時は、クリックしてもらうために卑猥な単語がタイトルに並ぶ頻度が上がった、というような記事がありました。
でも、最近は、もっと記事の実質的な中身を見られて反応されるのが大切(だからクリック・ランキングではなく、メール転送されるランキングが重要になる)、というのがポイントでしょうか。
多くの人に見てもらう、読んでもらうメッセージ発信から、多くの人が反応するメッセージ発信へ。マスメディアもコンテンツの作り方が変わってきているのかもしれませんね。
その方が刺激的だから、かどうかは、わかりませんが。
投稿者 鶴野充茂 : 21:13
納豆ブームの舞台裏
先週あたりから、納豆が品薄になっています。きっかけは、1/7に放送された「発掘!あるある大辞典2」。
それを報じたニュースをいくつか。
で、こういうの、1つの番組だけでは普通、こんなに効果は出ません。
流通との連携が必要なんです。
・・・と思ってたら、やはりそうでした。
フジ系列 『発掘!あるある大辞典II』、放映前に内容が大手に漏洩
(以下、記事から引用)
『「あるある大辞典II」納豆特集の放映の案内のご案内』という表題で、平成18年12月21日付だ。つまり、同番組の放映の二週間以上も前に、納豆メーカーから大手流通関係者に流れた情報提供の案内文だった。
■放映内容
・若返りホルモンとして認知の高いDHEAを増やす最適な食材として「納豆」が取り上げられます。
・全体のテーマとして、納豆がダイエットに効果的である、という内容で番組は進行します。
・DHEAを増やすためにはイソフラボンを含む大豆加工食品を毎日食べることが望ましいと紹介されます。また、納豆のイソフラボンは発酵により、吸収率が高まることがメカニズムとして紹介。(中略)・1日2パック食べる、朝・晩食べる、よくかき混ぜ少々の時間放置する、ということがダイエットには適切ということが実験やメカニズムを通して伝えられます。
・納豆ガーリックトースト、納豆包み揚げ、納豆カナッペ、納豆豆腐ステーキのレシピが紹介され、被験者たちが実際にその料理で体重が減少したということが紹介されます。(以上、引用終わり)
それほど頻繁に起こる話ではないものの、買占めが起こると、中小スーパーなどでは仕入れできない、ということもあるわけですが・・・。
いずれにしても、これからは、こういう風上(メーカー)からメディアを経由して風下(流通:市場)まで連携したコミュニケーションがどんどん求められるようになりますね。
そんな新しいマーケティング・コミュニケーションのヒントにするのに最適なセミナーが2月13日にあります。
キシリトールのブームも、この納豆と同じような仕組みです。
残席が少なくなってきています。お急ぎください。
投稿者 鶴野充茂 : 09:36
2007年01月12日
【引用生データ】スピーチ磨く場作る(松下の場合)
松下電器産業 松下幸之助さんのエピソード
創業者の精神 仕事に生かす/スピーチ磨く場作る
松下では朝会を社員のビジネススキル向上にも活用している。社歌の斉唱や松下の「信条」などの復唱後、輪番で「所感」と呼ばれるスピーチをする。内容は仕事でもプライベートなことでもかまわない。言いたいことを一分程度にまとめて話すスキルを訓練する場になっている。
「所感」が正式に導入されたのは1933年。当初、社員が自主的に開いていた朝会に幸之助氏が導入した。幸之助氏は回想録で、 「しゃべることは好きじゃなかった。それだけに(訓練の)必要を感じた」 と記している。自ら苦手だったからこそ、社員にもスピーチを訓練する機会が必要と感じたようだ。
今でも企画の提案や顧客への商品説明など、大勢の人を前に話をしなければならない場面は多い。だが、入社間もない若手社員はその機会は決して多くない。松下は朝会について「人の前で的確な話をするスキル向上に役に立つ」と言う。
(1/12/07付 日経産業より引用)
人前で話すトレーニングは、大勢の人がその必要性を感じながら、習慣づけに苦労するテーマです。もちろん、練習する手間もありますが、「大勢の人」がいないと、緊張感が出ないですからね。
1933年段階で導入されたというのには驚きますが、それから続いているとしたらそれもまたすごいことです。
人前で話すスキルは、練習すればどんな人でも伸ばせるので、ぜひ一人でも多くの人にトライしていただきたいと思います。私自身、このトレーニングのお陰で、人生が変わったと感じています。
投稿者 鶴野充茂 : 09:34
2007年01月11日
相手が最も反応するメッセージ発信
メッセージ発信の難しさは、発信しても相手がうまく認知し、反応してくれないことにあります。
この時、もっとも効果的なのは、「相手にどう関係しているか」を伝えること。
人は、自分に関係していると分かれば、積極的にその情報をとりにいきます。
そういう意味で、この広告は最も反応を得やすいポイントをおさえていると言えますね。
ウェブが拓くBizスタイル2.0/CMの「顔」はワ・タ・シ/「見せたい気持ち」誘う
(前文略)インド人のヨゲシュ・シャルマCEOが率いるベンチャー、米ペルソニーヴァ。創業わずか1年あまりの同社が開発したウェブ広告の新サービスがいま、世界中の広告関係者の注目を集めている。その理由は、「企業広告のパーソナライゼーション(個人化)」にある。
「パーソナライズド・アド」と呼ばれるサービスの仕組みはこうだ。まず、ユーザーが自分の写真を広告主が開設した専用サイトに送信(アップロード)する。そるとペルソニーヴァが開発したソフトが写真から顔の部分だけを自動的に抜き出し、CMに登場する人物の顔にはめ込む。わずかな時間で、ユーザー自身が登場するオリジナルのウェブCMが出来上がるというわけだ。
(中略)この広告のミソは、作成した「自分入り」のオリジナルCMを家族や友人などについ見せたくなること。(中略)いわゆる「バイラル・アド」と呼ばれる口コミマーケティングの手法だ。(以下、略) 1/11/07日経産業より引用
自分の広告だったら、たしかに反応しますよね。
さて、内容ですが、自分が出てきている広告がすぐできる。これはまだ多くの人にとって見慣れていないから、単純に面白いと思ってもらえると思います。
ただ、この発想は、たとえば2001年(ちょっと記憶が曖昧)の米コムデックスのキーノートスピーチで、ソニーの当時社長だった安藤さんが、スパイダーマンの映画の一部をステージ上で簡単PC加工して、自分がスパイダーマンになった映像をみんなに見せたのと同じ。つまり、すぐ考えついて結構よくある話でもあります。一度見たら、もういいか、という気にもなりやすい。昔、「こんなメールが来たよ」とスパムメールを友達間で転送していたようなものです。
すると、どうなるか。意外と早い段階で、「見て見て」というやりとりはなくなるんじゃないか、という気もします。となるとバイラル効果は長期的にはあまり期待できません。
見せ方を変えていかないと長く効果が期待できないというのは、何にでも共通する話だとは思いますが、特に広告の場合は難しいですよね。
今日も1つ、自己演出コミュニケーションの勉強ができました!
投稿者 鶴野充茂 : 09:42
2007年01月10日
バザールはじまる
1/7のエントリーで少し触れましたが、ECナビでソーシャルブックマークの新サービスBuzzurl[バザール]が始まりました。
私は初代オフィシャルユーザーに選ばれて、トップページの下の方に表示されています。
どんな自己演出ツールとして使えるか、いろいろ実験していきたいと思ってます!
投稿者 鶴野充茂 : 15:33
名前を変えると「ナウい」
1/10/07付けMJの3行ニュース
ユニクロが「すててこ」を「ロングトランクス」という呼称でネットに限定して売り出したところ、好評で完売続きに。
とのこと。
これです。
昔からあるものは、名前を変えて売ってみる、というやり方があるわけですね!
また1つ、自己演出コミュニケーションの勉強ができました!
投稿者 鶴野充茂 : 10:33
声を集める工夫
アンケートや各種調査に参加してくれる人を集めるのは容易ではありません。協力する側の視点に立つと当然で、面倒だし、自分の声がどれだけ反映されるか分からなかったりすると、「わざわざ」という気がしますよね。
これをうまくやっている役所があるそうです。
市川市役所の市民アンケート/ポイント制で回答率向上
千葉県市川市役所では市の施設や活動に対する市民の声を集めるため、インターネットを使ったアンケートを実施している。回答した市民はポイントがもらえ、市の公共施設の利用券と交換できる。ポイントは市民団体への寄付に利用できるようにするなど、制度を広く活用する。システム導入によりアンケートの回答・回収の効率を向上させ、市民の参加意識も挙げるねらいだ。
(中略)1回アンケートに答えるごとに10ポイントがもらえる。200ポイントたまれば動植物園のほか市内にある東山魁夷記念館のチケットと交換できる。
(中略)従来は郵送のほかネットでのアンケートも実施していたが、モニター登録制度とポイント制度を導入したことで、配信数に対するアンケートの回答率を70%に上げることができた。
(中略)昨年11月には地域活動にもポイント制度を導入。河川のゴミ拾いや空き缶のリサイクルなどの活動に参加すればポイントがもらえる。アンケートと同様に施設の利用券と交換できる。(以下略) 1/10/07 日経産業より引用
回答率70%ってすごいですよね。仲の良い友達の結婚式か葬式の出席率くらいの高さじゃないですか?
ポイントの管理(ユーザーとの紐付け、蓄積、有効期限、利用状況)やポイントで得られるインセンティブの手配が大変だと思いますが、協力したら「ありがとう以外の何か」をもらえる仕組みを考えるのに参考になります。
今日も1つ、自己演出コミュニケーションの勉強ができました!
投稿者 鶴野充茂 : 10:21
2007年01月09日
高級感を生み出す工夫
「ちょっと他とは違うよ」というメッセージを出すにはどうすればよいか。フランスにヒントがありました。
メロンとタグ一体、高級感を演出
・・・・(前略) 産地と生産農家の名前が印刷してあるタグがメロンの茎そのものについている。おそらく収穫直後のまだ柔らかい茎を丸め、その丸くなった隙間にタグがついたリボンを差し込み、茎の乾燥を待つ。すると乾燥した茎はまるで金属が芯に入っているような硬い輪になり、タグがはずれなくなる。天然の茎でできたタグリングに黄色のリボンの輪を通した姿で店頭に登場する。
オレンジ色のタグは上部に階段状の飾りがついたプロバンス地方の紋章のようなデザイン。リボンは2点で糊付けしてあるだけだ。丈は5センチ。薄い黄緑色のメロンの高さの半分以上もある大きさの効果だろうか、タグのオレンジ色が映えて一段と品格のある商品に見えてくるから不思議だ。(以下略) 1/9/07 MJより引用
写真で見せられれば良いんですが、気になる方はMJの記事を見てください。
確かに、ステッカーを貼り付けた従来のものより視覚的なアピール力があります。
この「タグ」付け、おそらく、フランスでのメロンのような日常的な商品の差別化に、「こだわりの証」として活用を考えると、いろいろ可能性がありそうです。
高級品なら生ものでも箱に入れる、という方法はありましたが、タグをつけるだけでも効果があるかもしれません。
今日も1つ、自己演出コミュニケーションの勉強ができました!
投稿者 鶴野充茂 : 09:26
【引用生データ】コミュニケーション重視
伊藤忠商事社長 小林栄三さんのことば
「時間の使い方で意識しているのは実はコミュニケーションです。商社の仕事は多岐にわたり、大量の資料が判断材料として上がってきます。それを読むのも大切ですが、丁寧な資料にはお化粧された部分があります。短時間に本質を見抜くには担当者の説明を聞くのが一番です。」
「人とのコミュニケーションレベルを上げることが、時間を有効に使うポイントだと思います。伊藤忠では年30回程度、社長と社員の懇談会をやっています。夕食をとりながら2時間ほどの会合ですが、有益な話が聞けますね。」
(1/8/07付 日経新聞より引用)
投稿者 鶴野充茂 : 06:04
2007年01月08日
いよいよ今週です、文章塾1月の教室
好評開講中の「烏賀陽(うがや)弘道の読ませる!ネット文章塾」。
いよいよ1月の開講日が近づいてきました。
人に読んでもらえる文章を書けるようになりたい方。
簡潔に、分かりやすく、効率よくメッセージを伝えるコミュニケーション・ライティングの技術を学びます。
少人数制で徹底指導いたします。オススメです。
詳しくはこちらをご覧ください。
投稿者 鶴野充茂 : 07:10
2007年01月07日
ソーシャルブックマークで自己演出
年末に依頼されてソーシャルブックマークを使い始めました。
ECナビで始まる新しいサービス。担当者は、「2007年はSNSでなくてSBS(ソーシャル・ブックマーク・サイト/サービス)の年にしたいと思ってます」と言ってました。
実際、この「つるの式」に飛んでくるのもソーシャルブックマーク経由の人が増えていて、少し前から気になっていました。
一般的には、みんなが注目しているニュースを見つけるきっかけにするとか、自分の備忘録的に使う(ブログより簡単です)というのが主な使い方だと思いますが、これ、自己演出のツールに使えます。
キーワードをセットしていくと、「このユーザーがどんなキーワードに注目してブックマークしている人か」がユーザーページで一目瞭然です。こんな具合に。
つまりそのキーワードは、自分のキーワードとして認知されていくわけですね。
「自分が注目しているキーワード」は、共有(発信)した時点で、他者から見て「あなたのキーワード」になっていきます。
ブックマークでも自己演出する。これも新しい発信方法ではないでしょうか。
今日も1つ、自己演出コミュニケーションの勉強ができました!
投稿者 鶴野充茂 : 07:35
2007年01月06日
日経BPサイト連載コラム:ついに終了
昨年秋から連続15週にわたって書いてきた日経BPサイトでの連載コラム
ついに終了しました。
毎週約5000字もの原稿をまとめるのは本当にタイヘンでしたが、
反響も大きく、私も楽しく取り組めたコラムでした。
感想をお寄せいただいた皆さん、ありがとうございました!
また面白い企画にどんどんチャレンジしていきたいと思います。
投稿者 鶴野充茂 : 18:14
安倍総理は彼に学べ:広報メッセージの効果的な発信
安倍総理は広報が下手です。個別の施策はそれほど評価が悪くないのに、内閣支持率がどんどん下がっています。
読売新聞にもこんな記事がありました。
支持率低下どう止める?…首相の報道対応悩む官邸
安倍首相の報道対応のあり方をめぐり、首相官邸が頭を悩ませている。首相のマスコミへの登場の仕方を改善し、内閣支持率の低下に歯止めをかけたいとの思惑がある。ただ、“露出度”を上げるか下げるかの方針が定まらないなど、妙案は浮かんでいない。
首相側は内閣発足後の3か月余、首相が立ちながら記者の質問に答える、いわゆる「ぶら下がり取材」について、「原則1日1回」に一方的に制限し、1回の取材時間も平均4~5分程度にとどめてきた。
アドリブと「ワンフレーズ」で記者団の質問をかわしてきた小泉前首相に比べて、安倍首相は慎重できまじめな説明が目立つ。首相周辺の一人は「安倍首相をあまり長時間の質疑応答にさらしたくない」と語る。 (以下、略) 1/3/07読売新聞サイトから引用
安倍さん、ヘタですよ、というのは簡単です。
でも、じゃあどうしたらいいかをアドバイスするのは容易ではありません。
私もずっと考えていて、年明けに、とても良いモデルを発見しました。
それは、天皇陛下です。
「新しい年を/共に祝うことを/うれしく思います。/年頭に/あたり/国民の幸せと/世界の平安を/祈ります」
テレビでも15秒以下でおさまります。(なんてニュースに優しい!)
天皇陛下の「お言葉」が、どんな人・どれだけの人の手でまとめられているのかは分かりません。
でも、さまざまな式典で述べられた表現を見る限りでは、極めてコンパクトに分かりやすく、しかもサウンドバイトを意識した形式でまとめられているのに感心します。
典型的なフォーマットはこんな感じです。
まず、全体の結論から入ります。広報(メディアフォーマット)の基本です。
「本日、○○に臨み(あたり)、△△△されることを誠に喜ばしく思います(心から歓迎の意を表します等)。」
で、簡潔でありながら具体的なエピソードや数字や歴史に触れつつ、最後に締めくくります。
「◇◇◇を願い,式典に寄せる言葉といたします(を祈ります/お祝いの言葉といたします)。」
こんな具合です。とても分かりやすい。
もちろん、天皇陛下と総理大臣は役割も求められている情報も違うので、内容をそのままコピーすることはできないかもしれません。
それでも、話のまとめ方と流れは、政治の記者会見でも一般のビジネス・スピーチでも、あるいは結婚式のスピーチでも、そのまま使えます。
効果的なメッセージは、天皇陛下から学ぶ。
今日も1つ、自己演出コミュニケーションの勉強ができました!
投稿者 鶴野充茂 : 17:18
2007年01月05日
「今年の目標」の疑問
毎年、この時期になると「今年の目標」というキーワードで検索し、このブログにたどり着く人が増えます。
きっと、「今年の目標」をなかなか決められなくて困っている人が多いんじゃないか、と思ってブログに書かれている100人くらいの人の「今年の目標」をまとめて書いたことがあるんです。
それから2年。
アクセスログを見る限り、今年もたくさんの人が「今年の目標」というキーワードで検索しているようです。
ちなみに、グーグルで検索してみると、
1/4/07現在、「今年の目標」でひっかかるページは、126万件。
はて、人はどれくらい過去を振り返るものかと思って、
「昨年の目標」を検索すると、10,600件。
「今年の目標」の1%以下です。
もう少し、人は歴史に学んだ方が良いのではないでしょうか?
そこで、「つるの式」からの提案です!
目標を年明けだけに思い描く単なる「希望」で終わらせないために、
これからは、「今年の目標」ではなく、「今年の予定」という言葉にしてみませんか?
それで、手帳に書いておく。
毎月、手帳を開くたびに目にするように。
12月、手帳を開いて反省するように。
だめ?
投稿者 鶴野充茂 : 00:06
2007年01月04日
時流に乗る
この先どうなるか展開が分かっているなら、その時のために準備する。それがうまくできると広報効果も期待できます。
高速バス車体で「風林火山」PR / 山梨交通 / 甲府結ぶ9路線で
山梨交通は高速バスの車体に「風林火山」の文字や武田信玄、山本勘助ら戦国武将の絵を書く取り組みを始めた。今年のNHK大河ドラマで山本勘助を主人公とする「風林火山」が放映されることを踏まえ、県外に観光地としての山梨をアピールする。(以下略)
1/4/07 日経産業より引用
写真付きの囲み記事です。大河ドラマって毎年のことですし、1年間と長期間ですし、記者も話題にのりやすいテーマですよね。
今日も1つ、自己演出コミュニケーションの勉強ができました!
投稿者 鶴野充茂 : 09:55
2007年01月03日
続いているものにはノウハウがある
イベント運営には、本番を盛り上げるのと同時に、終わった後に速やかに撤収する、という課題があります。
その撤収時に大きな問題になるのがゴミ。人が大勢集まれば集まるほどゴミが出ます。
花見の後なんてひどいもんですよね。
ところが、イベント参加者それぞれに、ゴミを自分で持ち帰ってもらうにはどうすればいいか、ということを考えてみると、それなりに策があるかもしれません。
箱根駅伝でそんなことを思いました。
きっかけは、箱根駅伝を沿道で見ている人に配られる旗。
2種類あるんですが、これを道端に捨てられると、主催者は辛いですよね。大量に広範囲に配布しているし、いつどこで出たゴミか一目瞭然ですし。
で、この旗をその辺に捨てさせないためにどうするか。
旗に懸賞を付けてるんです。1等は箱根のホテル宿泊券。
応募しようと思ったら、旗の隅についている応募券を貼らねばなりません。
・・・これは、持ち帰るほか、ありませんよね。
箱根駅伝は今年で83回目。続いているものにはノウハウがあるものです。
今日も1つ、メッセージ発信の勉強ができました。
投稿者 鶴野充茂 : 18:32
2007年01月02日
まず広報だ
箱根駅伝を沿道で見ていました。駅伝の先頭車両って何かご存知ですか?
警察車両? いえいえ、「広報」車両でした。
「もうすぐ選手が走ります、旗を振ってご声援ください」
そんなアナウンスを繰り返しながら、先頭選手の2-300m先を走っています。
そのタイミングと前後して、近くでたたずんでいた普通の格好をした人が、にわかに多数の旗を手に持って、周りで待っている人に手渡し始めました。
程なくしてパトカーが一台。そしてようやく、テレビ中継車、白バイ、先頭ランナーです。
こういう順で段取りされているお陰で、テレビ中継車は、常に沿道で多くの人が旗を振って盛り上がっている映像を撮ることが出来るわけです。
まず広報って、重要ですよね!
投稿者 鶴野充茂 : 17:14
結果を出すコツとは
友人からもらったワインを飲んでいた時のことでした。
「お、これ、バランスいいなあ。豚キムチ鍋によく合う」
「ほんとだ。まろやかでおいしい」
飲んでいたのはこのワインです。
それで、ぼんやりとワインの購入プロセスについて考えていました。
ワインって、「これはおいしい。また飲みたいな」と思っても、本当にその「また」が生まれる可能性は決して高くありません。
理由は、大きく次の2つの条件が満たされる必要があるからです。
・「同じワインを買おう」という気分になってそのワインの情報を記憶・記録しておく
・買う時に同じワインにめぐり合う
とりわけ、気に入ったワインがどれだったかを記憶するのは大変なことで、ラベルを画像として記憶するか、ワイン名・産地・ブドウの品種・年数をメモしておく必要がある。これがおそらく一番高いハードルです。
ワイン屋としては、それでもリピーターになって何度も買ってくれるユーザーを増やしたいと思うものです。・・・でも、こうしたアクションを個別ユーザーに期待するのって難しいですよね。
個別ワインのマーケティングとして、何か、気に入ったワインとまた出会うきっかけを作ることってできないのかな・・・ なんて何気なくボトルの裏を見ました。
すると、「PEEL HERE」(ここからめくってください)という小さな文字が目に入ったんです。
「ん?」と思って切り込みが入っている部分をはがしてみると・・・
こんな感じで、ワイン名が500円玉大くらいの大きさの四角いカードになって切り取ることができました。
これで財布や手帳にはさんでおけます。ワイン屋に行った時に、「ええと、この前のワインはどれだっけ」と確信を持って探すことができます。あるいは、別のワイン屋でも、「このワイン、ありますか?」と店員に確認することができます。
これ、見事な「2度目を生み出すコツ」ですよね?
私は、「結果を出す」とは、「次につなげること」、「2度目を生み出すこと」だと思っています。
そういう意味で、「お互いに2度目を生み出したい」と思った時に、こんな風にサポートできる仕組みを作っておく、というのは自己演出コミュニケーション上、とても大切なことだと感じました。
そういうわけで、
新年明けましておめでとうございます。
自己演出プロデューサーとして、今年もより一層、「結果を出す」ことに力を入れて取り組んで行こうと思います。
よろしくお願いします!
投稿者 鶴野充茂 : 10:49