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2007年11月28日

マクドナルド 「調理日時改ざん問題」 の 広報対応

11/27/07付 朝日新聞一面に、マクドナルドの記事が出ました。朝日のスクープです。

以下、引用。

マクドナルド都内4店舗、調理日時を張り替え

ハンバーガー大手マクドナルドの東京都内の4店舗が、売れ残ったサラダについて、調理日時のシールを翌日付に張り替えて販売していた疑いのあることが、26日わかった。事実と異なる調理日の表示は、不当表示として景品表示法にふれる可能性がある。


 日本マクドナルド(東京都)によると、調理日時改ざんの疑いがある店は、早稲田店、大塚駅前店、新大塚店、本郷三丁目店の4店舗。いずれも同社とのフランチャイズ契約に基づいて株式会社アスリート(同)が運営している。

 社内からとみられる情報提供に基づいて、日本マクドナルドが今月6~9日、4店舗の従業員約50人に聞き取り調査をしたところ、各店の従業員が「サイドサラダ」「新サラダディッシュ・クリスプチキン」「同・グリルチキン」の3品目について、「(前日から)持ち越した品の調理日時シールを新しい日付に張り替えていた」と証言したという。

 アスリート社によると、改ざんを証言した従業員は「(廃棄するのは)もったいないと思い、見た目に問題がないのでやってしまった」と話したという。

 日本マクドナルドは、取材に「改ざんしたという証言はあるが、その事実までは確認できていない。調理日時の表示は消費者のためでなく店側の管理のためのもの。不当表示には当たらず、何ら違法性はない」と説明。また各店には同社の社員2人が勤務しているが、「社員からの指示の有無は確認できていない」としている。

 アスリート社は「間違いを一切出さないようにしていたが、(日本マクドナルドの)指摘を受けて、ずさんな部分があったとわかり、驚いた」と話している。

(以上、引用終わり)


これを読んで、直感的に何かイヤな印象を受けました。

調理日時の張り替え、というよりも、この広報コメントについてです。

・・・ 日本マクドナルドは、取材に「改ざんしたという証言はあるが、その事実までは確認できていない。調理日時の表示は消費者のためでなく店側の管理のためのもの。不当表示には当たらず、何ら違法性はない」と説明。

とあります。  

おっと。  

この、マクドナルドの、広報対応は明らかに失敗。 違法性の有無で片付けるのは弁護士で、広報は消費者の意識にもっと気をつける必要があります。   

メディアの追求が始まるかな、と思いました。

すると、同日昼に社長による緊急記者会見。トップが出てきてお詫び。この対応は早かったと思います。

朝日新聞のウェブには、

大手ハンバーガー店チェーン、マクドナルドの東京都内4店舗での調理日時改ざん疑惑で、日本マクドナルドの原田泳幸社長は27日午後、東京・新宿のホテルで記者会見し、「マクドナルドとして心配をかけたことを深くおわびします」と陳謝した。「もっと早い段階で確認できなかったことが残念だ。朝日新聞社の報道の前に我々の手で早めに確認すべきだったと、重ね重ね残念に思う」とも述べた。

 会見した社長らは「これまで客から健康被害についての連絡がないことは確認した。専門家の見解では人体への影響はないとのことだ」と話した。

とまとめられました。

でも、何かしっくりきません。

何度も記事を読み直してみて気づいたのは、「今後、どうする」というメッセージが出てないんですね。

もっと早い段階で確認できなかったことが残念だ。朝日新聞社の報道の前に我々の手で早めに確認すべきだったと、重ね重ね残念に思う

こんなこと言ってるからです。

これは言わなくて良かった。

いや、言ってはいけなかった。

この約60文字のコメントのお陰で、本来、マクドナルドが記事に載せたかった「今後、われわれは○○の対応を取ります(○○して再発防止に取り組みます)」みたいなコメントが飛んだんです。

いや、もちろん、きっと記者会見では言ってるはずなんです。


これからどうする、というのは危機管理広報の基本のキですから。

実際、当該企業とのフランチャイズ契約を解除したと発表もされています。


でも、新聞の、限られたスペースに引用されるコメントからは落ちてしまいました。

速報的な短い記事に、引用は2つが限界です。何を言うか、どう言うかによって、メディア側がどのコメントを引用するかが決まってしまいます。

発信者側にとって重要な内容でも、引用文として面白くなければ、落ちてしまう わけです。


 

産経の記事にはこんなのも出ています。

「36年の歴史で大変残念」…マクドナルド会長が謝罪  

日本マクドナルド(東京都新宿区)の都内4店舗で売れ残り商品の調理日時のシールが張り替えられていた問題で同社の原田泳幸会長兼CEOは27日昼、都内のホテルで記者会見し、「多大なご迷惑とご心配をかけたことを心よりお詫びします」と謝罪した。

 原田会長は「大変厳しい管理基準に自信を持っていたが、店舗でサービスする際、クルー(従業員)に心の規律がなければならなかった。36年間の歴史のなかでこのようなことが起きて大変残念だ」と述べた。


「36年間の歴史のなかでこのようなことが起きて大変残念だ」と。

これも記者会見の場で言うべきコメントじゃないですね。見出しになるくらい強い表現だし、消費者感情も刺激します。

一連の広報対応で出てきたメッセージの印象は、

自信あったのに残念、FCめ。 > 法律的には問題ないけど >  謝罪 > 対応します


でも、きっとマクドナルドが発信したかったのは、

謝罪≒すぐ対応します > 責任の大きさ理解しています > たとえ法律的には問題なくても > 36年かけて積み重ねた信頼を再び回復できるよう全力を尽くします

という感じですよね。違いますかね。

・・・広報って本当に難しいですね。 


 

     今日も1つ、自己演出コミュニケーションの勉強ができました!

投稿者 鶴野充茂 : 02:20

2007年11月26日

車に乗っている時の顔

宣言するほどのものでもありませんが、

私は、車に乗っている時、別の車に乗っている人の顔をよく見ています。

特に渋滞している時。隣の車の助手席の人の顔なんて、よく見えますから。

trafficjam112307.jpg
(11/23/07 東名高速で 鶴野充茂写す)

で、助手席に座っている時の顔って、無防備な人、多いですよね。

見られている意識がないから・・・、そりゃそうでしょう・・・?


いや、それはそうなのかもしれないのですが、危ない、と私は思うんです。


だって、普段の表情が何年、何十年もかかってその人の顔つきを作るわけじゃないですか。


見られる顔を意識するなら、圧倒的に時間が長い、「見られていない時」に顔を作っていないと、

自分が見せたい顔なんて、作ることができないと思いません?

 


・・・なんて書きながら、それでも、確かに、見られていない時に

常にそんなことを意識していられるわけでもないことをよく分かってるんですよ。

 

だからこそ、その無防備な顔を見ていると、その人のありのままの顔が見られて興味深いんですよね。

そんなことを連休の猛烈な渋滞の中、考えていました。


 

投稿者 鶴野充茂 : 14:55

2007年11月22日

11.22 いい夫婦の日

今日は11月22日。いい夫婦の日、だそうです。

 

1122.gif


 

記念日にからめて、事前に関連調査をして、プレスリリースを出す、というような広報の手法があります。

いや、私などは、記念日と言えば調査だ、とさえ思います。

 

今年の「いい夫婦の日」だと、

ダスキンとか。

2007年ダスキン・大掃除に関するアンケート調査 11月22日は「いい夫婦の日」 大掃除に見るいい夫婦の条件

ユーキャンとか。

夫婦を漢字一字で表すと…20代「絆」→60代「忍」

明治安田生命保険とか。

理想の夫婦:1位は三浦友和・山口百恵夫妻 ネット調査で

メディアも載せやすいですよね。確かに。


さて、

記念日を登録する「日本記念日協会」なる団体(なのかな?)があります。

登録料52500円。

これで、「記念日」にしてしまう。

よく考えた組織(なのかな?)だと思いますけど、上のページにある登録数からすると、

ビジネス化はまだちょっと時間がかかりそうですね。

 

日本記念日協会のPRってどうするんでしょう。

記念日PRと記念日調査PRで「日本記念日協会に登録されている」というのを繰り返し出してもらう、と。

そうすると、記念日登録者に記念日PRと記念日調査PRの仕方を手厚く教えてあげる、パブリシティ支援をしてあげる、ということなんですかね。

なんだかちょっと複雑。

             今日も1つ、自己演出コミュニケーションの勉強ができました!

 

 

 

投稿者 鶴野充茂 : 18:57

2007年11月21日

何とかしてほしい講演/プレゼン と その対処法

仕事柄、多くの講演やプレゼンを見る機会がありますし、

時間をつくってできるだけ多くの講演やプレゼンを見るようにもしているのですが、

見ていて、居たたまれない、痛々しい講演やプレゼンに出くわすことも意外と少なくなく、

たまたま先日もそんなことがあったので、

当日、講演会を聞きながら手元でメモしたものをベースに、

そのポイントと、セルフチェック/対処法を、

改めて自分のためにもと、まとめてみました。


何とかしてほしい講演/プレゼン と その対処法


1.スライドの文字が小さくて読めない

 大きなホールでの講演会や、配布資料なしのプレゼンの場合、スライドに書いてある文字を聞き手は一生懸命に読もうとします。読もうとするのに読めないのは、聞き手に強いストレスを与えます。

 部屋の一番後ろからでもすべての文字が読めるのか、そうでなければ配布資料を充実させたいところです。


2.スライドの文字をメモできない

 話を聞きつつ、スライドを見つつして必死でメモをとっている聞き手。後で解読できるのかどうかも分からない「速攻」文字でメモをとっているにもかかわらず、無情にスライドが切り替わる。その瞬間、「ァッッ」と吐息まじりの小さな声が、自分が座っている近くの席から聞こえてくる・・・。 

 こんな時ほど、切ない気持ちになることはありません。 気持ちはわかりますよ、もう少し待ってくれてくれてもいいですよね、聞き手を何だと思ってるんだ。私はあなたの味方ですよ、と近寄って伝えたくなります。

 配布資料を配らずにスライドを見てもらうなら、聞き手が何をメモするのか、したいのかを考えてスライドを作る。メモされて困るものはスライドに書かない。メモしてもらいたいものは、メモの時間も考えながら話を進めたいところです。

3.言葉が不明瞭でよく聞き取れない

 早口はいいんです。問題は、数字と固有名詞、そしてCSRとかDRMみたいな省略語です。たまにそれが間違っていて、余計に何を言っているのか分からなくなることがあります。 聞き取り間違いをしそうな単語が出てきたら、そこだけでも意識的にゆっくり、はっきり言いたいですね。いやもう、できれば繰り返し言ってほしい。自信を持って。本当に。お願いします。   (?)


4.「えー」「あのー」がやたら多い

 これ、意識して練習すれば確実に減らせます。それでも気になるほど多い人は、単に準備不足なのではないでしょうか。


5.本や商品を手で持って紹介している時に、手を揺らすので、ちゃんと見えない

 「この本、いいですよー」と紹介してもらうのは良いのですが、タイトルが読めないとメモできず、タイトルを読もうとしている間は少なくとも話が頭に入ってきません。話し手にも聞き手にも、お互いにもったいない時間です。見せる時は、しっかり見せる。終わったら、片付ける。それで格段にスッキリします。


6.スライド/手元資料の文字が多すぎて読む気も起こらない

 講演/プレゼンの「場」は、話し手がマネジメントしているので、「今」なにをすべき時間なのかを伝えてあげないと、聞き手はよく混乱します。文字の多いスライドや資料を見せられたら、「え、これ、今、読むの?」「どこ見るの?」と聞き手は思います。話を聞きながらたくさんの文字を読むのは無理なので、「詳しくは後で資料を見ておいてください」なのか、「たくさん書いてありますが、今、見ていただきたいのはこの部分です」と指し示すかしてもらえると、安心して話についていくことができます。


7.話が当たり前すぎる/オチがない

 それは確かにそうなんですけど、それだけですか? という話が結構多いですね。著名経営者や学者でも、「え、それで終わりですか?」「オチは?」みたいな。 もちろん、「大切なこと」は、基本的なこと、当たり前のことが多い。 でも、当たり前の「大切なこと」を伝える時にはセオリーがあります。それは、しっかりしたオリジナル(手垢のついていない)エピソードを付け加えることです。エピソードが入るだけで、印象がまったく変わります。


8.スクリーンかPCに向かって一人で喋っている

 いますよね、客席ではなく、ずっとスクリーンかPCを見ながら喋っている人。「おーい、こっちですよー」と手を振りたくなることが、私は、何度もあります。そんな癖のある人への対処法としては、喋る前にスクリーンやPCを一度しっかり見て、確認してから、視線を動かし、聞き手を見てから話し始める訓練をする。中途半端に見ながら話すから、客席を見られないんですね。見るなら見る。話すなら話す。ちょっとしたことですが、これ、結構、効きます。


9.スライドと配布資料が違いすぎる

 スライドでは見せるけど、配布資料には入れたくない、みたいな差をつける人、いますよね。あるいは印刷に出すタイミングからしばらく本番までに時間があったり、プレゼン直前に手直ししたりして、若干違いがでるのも仕方ないことも確かにあります。でも、全体を要約しているようなページや、「このページがなくて、どうするの?」みたいな重要度の高いページが抜けてたりすると、ストレスを感じますね。


10.態度、姿勢、見た目が気になって話の中身が頭に入ってこない

 最近気になったある講演者は、立っている姿勢が悪くて、どうも話がしっかり聞けなかったことがありました。中途半端な「休め」みたいな姿勢で、足が曲がっていて、手がだらんとやる気のないポーズになっている。 人前で話すのがうまい人は、姿勢やポーズが左右対称であることが多いんです。適度な緊張感が体の先っぽまで漂っていて、ピンとしている。そうすると、見た目に安心感が出ます。


 

きっと、どれも気にならない人もいるだろうし、そんなことより中身に力をいれたい、という話し手もいるかもしれません。でも、こういう小さな「気になること」が積み重なって、せっかく準備した「良い話」も聞いてもらえなかったりすると、本当にザンネンですよね。聞き手も本来、話し手の話にしっかり集中したいわけですから。

良い講演/プレゼンとは、少なくとも内容に集中して話を聞ける、という条件があるのだと思います。

逆に言うと、それくらい集中して話を聞いてもらうためには障害がたくさんある、ということで、

もしご自身が人前で話す機会があれば、上に挙げたような視点をちょっとでも思い出してもらえると嬉しいです。

            今日も1つ、自己演出コミュニケーションの勉強ができました!

投稿者 鶴野充茂 : 17:45

2007年11月19日

朝が変わった

いつからか、朝イチにする「仕事」が変わりました。

以前は、夜中に届く大事なメールをチェックして、すぐに原稿を書く仕事に移っていました。

メールも、本当に緊急なものがたまにあるくらいで、そんなに時間を割かなくてもよかったのです。

それが、いつの間にか、スパムメールを処理する時間がどんどん延びて、

ちょっと寝過ごすと、原稿を書き始めるところまで行かずに朝食→出勤、となっています。


 

そうしてスパムフィルタを入れても、かなりのスパムメールが残ります。

一日、何百件も来ていて、どんどん増加しています。


これに加えてやっかいなことは、

個人メールがスパムメール扱いされてゴミ箱に入っていること。



イベントのお知らせなどを多人数に送っている人は、要注意です。

みんな宛メールの時は送信元を替えるとかしないと、相手のゴミ箱に直行している可能性があります。

誰かがスパムデータベースに登録すると、ネット上で共有されて、勝手に自分のところでもスパム処理されている様子。


お陰で、捨てるのと同時に、いつからか、ゴミ箱から拾う作業までが必要になってます。

何かおかしい。


どなたか、良い対策があればぜひ教えてください。


さしあたって、私は、ゴミ箱を頻繁に全削除するようにします。

たしかに本来、ゴミ箱にたくさんゴミが入っているのは不衛生ですからね。


 

投稿者 鶴野充茂 : 10:51

2007年11月16日

ディスプレイのアピール力

優秀なスタッフを採用したい。そのために少しでも働きやすく、活躍してもらえるような環境を用意する、というのが企業の1つの対策です。


 

このIT系ベンチャーは、社内エンジニアの要望で、大きなディスプレイを導入。

大きい方が確かに見やすそうですが、

どうも、仮想空間と現実の境目が分からなくなりそうなのは私だけでしょうか?


 

オフィスにお邪魔した時に近くで見て、思わず圧倒されてしまいました。

display111607.jpg



11台、一気に買い揃えたそうです。

大きいものって、近くで見ると特に、アピール力ありますよね。

皆さんのところでは、何か大きいもの、取り入れてますか?  (?)


          今日も1つ、自己演出コミュニケーションの勉強ができました!

投稿者 鶴野充茂 : 12:45

2007年11月12日

後輩を傷つけない物言い

11/10/07付の日経プラス1に、「後輩を傷つけない物言い」という記事がありました。

入社10年目までの全国会社員男女500人へのネット調査から、

「上司・先輩に言われて傷ついた言葉」

がまとめられており、識者のアドバイスをもとに、

「部下・後輩を傷つけない物言い5カ条」がまとめられてあります。

ちょっと引用しましょう。

上司・先輩に言われて傷ついた言葉

□人格を否定する

 ・バカじゃないの
 ・君は本当にドンくさい
 ・役立たず
 ・使えない人間だな

□疑いの目でみる

 ・うそをつくな
 ・間違うやつなんておまえしかいない
 ・本当に理解しているのか
 ・やる気がないならやめろ

□人格をおとしめる・価値を認めない

 ・あなたのかわりはたくさんいる
 ・(他の人に向かって)この人はどうせよく分かっていないから
 ・お前が考えていることはすべて間違いだ
 ・(プレゼンのときに)どうせたいした内容でないから発表しなくていい

□他人と比較する

 ・○○さん(前の担当者)は仕事がキメ細やかだった
 ・後輩のほうがずっと仕事ができるぞ

□責任を放棄する、無視する

 ・もういい、出て行け
 ・もう俺には相談するな、ほかの人に相談して
 ・私には関係ない
 ・(なげやりに)いいんじゃない

で、これに対して、

部下・後輩を傷つけない物言い5カ条

(1)相手に逃げ道を残す

 「おまえのやることはすべてダメだ」など頭ごなしに否定せず、追い込まない

(2)1つほめてから1つ注意

 「君は仕事が早く、助かっている。だが、少しミスが多い」など注意する前に、1つほめる

(3)注意したりするときはすぱっと短く

 「だいたいいつも君は」などだらだらと言わない

(4)言い方など発言以外の部分にも気を配る

 表情や態度などでも、言われたほうの受け取り方は大きく変化する

(5)「あなた」ではなく「私」を主語に

 「あなたは仕事が遅い」ではなく、「私はもっと早く仕事をしてほしい」など、自分の気持ちを素直に伝える

と、ありました。

そうですね、よく分かります。で、これ、言われる側からしたら、どうなんでしょう。

指摘やアドバイスを聞く気がない人はどうしようもありませんが、

改善していく気がある人なら、どう言われたいか。

もし、ダメなところを指摘された段階で、凹んでしまう人だとすれば、あるいは、

「また私、何か問題起こしたの?」と気が動転するような人ならば、

何か一言でも 「こうしてみたら?」と具体的な対策についてアドバイスをしてもらえる

改善のための一歩を踏み出すきっかけになるように思います。

今に始まった問題でもないかもしれませんが、最近、経営者と話をしていると、

問題を指摘しても、本人がどう改善すれば良いのかわからないようだ、

という話がよく出てきます。

そう考えると、

今までは、「問題に気づく」→「自分で対応できる」のを前提にしていたのが、

「問題には気づいた」→「でもどうすればいいのか分からない」という人のことも

考えて、言葉をかけていかねばならなくなっている、ということかもしれません。


ただ、「そんなことまで言わないとできないの?」という気持ちは誰でも持つものでしょうし、

忙しい時に手取り足取り教えてあげられるわけでもない。

そんな時には、やはり周りの人がチームとしてサポートしてあげたいところですし、

指摘を受ける本人としては、ミスをしてもフォローしてもらえるような人間関係を構築するとか、

かわいがってもらえるような工夫をしていく必要があるのでしょうね。

皆さんは、どう思われますか?


         今日も1つ、自己演出コミュニケーションの勉強ができました!

投稿者 鶴野充茂 : 10:28

2007年11月07日

初めての入札体験

ある日、農水省から呼ばれました。

nosui.jpg


コミュニケーション研修、メディアトレーニング等の実績が認められて(のはず)、

省内の研修の入札に参加してほしい、とのことで、まずはその説明会に参加せよ、と。

kaiken.jpg

途中、部屋を間違えてぐるぐる回っていると、記者会見の準備をしている部屋を発見。

何だか馴染み深い雰囲気。思わず広報資料をもらって帰りそうになりました。

nyusatsu.jpg

呼ばれたのはこの部屋。狭い業界なので見覚えのある顔も。

さて、肝心の「入札説明会」は、コミュニケーション教育に携わる者としては、突っ込み所満点でした。

・配布資料に書いていることしか言わない(私のプレゼン教室では、書いてあることと同じことを話すのは良くない、と指導しています)

・書いてあることしか言わないのに、よく言い間違える(私のプレゼン教室では、人前で話す前は、きちんと練習しておきましょうとアドバイスしています)

・何から質問していいのか分からないくらい、初心者に不親切な資料(読み手が何を知りたいか、を完全に無視した構成になっている)

・一言も話さない「説明担当者」が裁判か面接のようにたくさん座っている


いや、これは多分、人選ミスなんです。 先方じゃなくて私のことなんですが。

スタッフに行ってもらった方が良かったと思います。本当に。

自慢ではありませんが、私は、たとえば規定のフォームに書き込むのが苦手でダメなんです。アレルギーがある。はみ出して書くのはしょっちゅうだし、ついつい欄外に違うことを書いたり、新しく欄を作ったりしてしまうんです。「この表記、分かりにくい」みたいなコメント書いたり。仕方ありませんよね、そういうフォームを作ったりもする仕事をしているわけですから。職業病なんです。

ところが、この日はうちのスタッフが他の仕事で行けなかったので、私が行ってきたのです。

苦手でも、やっぱり代表ですから、とりあえず役割は果たさねばと、問い合わせ窓口の連絡先だけはメモして帰ってきました。

それで、結論から言うと、この入札、参加できなかったんです。

入札する前に見積りを出してほしい、と言われ、参考価格内かどうかを判断して、参加資格があるところに連絡します、とのことで、連絡を待っていたのですが、入札日まで連絡が来ず。

見積りが高すぎた? いやー、それは考えにくい。 安すぎた? うーん、いや、でも現実的な数字でしょう。 ヨソはいくらで出してるか聞けるの? いや、それを談合と言うんでしょう。でも、出した後ならいいでしょう。

釈然としない気持ちでいろんな人と話をしていました。

すると入札翌日に農水省から電話。

「どうして、入札に参加されなかったのですか?」

は? いや、呼ばれなかったもので・・・

「え、どういうことですか?」


どうやら、ミスコミュニケーションのようです。いずれにせよ入札には参加できませんでした。

「ぜひ次回はお願いします・・・」

そうして、初めての入札は終わりました。



実は、一連のこの経験、得るものがたくさんありました。

・私個人としては、コミュニケーションの事例が1つ得られました。研修でも執筆でもどこででも使えそうです。

・この話をして、逆にたくさんの「入札体験談」を聞けました。いや、世の中、いろんな人が入札を経験し、エピソードや「意見」を持ってますね。

・中央官庁の業者登録(結構タイヘンでした)が終わったので、これで日本全国、省庁の仕事もできます。


反省というか、今後の課題としては、「事情が分からない時にどうやって流れを止めて質問するか」というテーマも考えて、いろいろ試していきたいと思います。

               今日も1つ、自己演出コミュニケーションの勉強ができました!




 

投稿者 鶴野充茂 : 11:38

2007年11月05日

プロダクトプレースメント影響受けました

映画やドラマの中で、何気なく最新イチオシ商品が登場する。

役者が何気なくその「商品」を使う。

視聴者は、「あ、あれ、いいな、どこのかな? こんどお店で見てみよう」と思う。

そういうマーケティング手法をプロダクトプレースメントと言います。

広告側から仕掛けることもあれば、広報から行くこともある。あるいはまた、制作者が持ちかけることもある。日本のドラマでも、主人公の持つ「最新型のケータイ」が、どアップで数秒間映されていたり、スポンサー企業のコーヒーやビールがロゴ・ラベルがはっきり見えるように机に置かれたり、手で持っておいしそうに飲まれたりするシーンを見かけることも多いと思います。

さて。

この秋のドラマで、そんなのを分かっていながら私自身が影響を受けたプロダクトプレースメントが1つあります。

医龍2(Team Medical Dragon)フジテレビ木曜22時~

この中の女性麻酔医が、いつもチョコレートをかじっています。

「私、チョコの軽い中毒なの」

そんなセリフを言いつつ、彼女のシーンに何度も繰り返しチョコレートが登場するのです。(特にこの回

 ・チョコレートが毎回出てくるのに違和感を感じさせない「中毒」という設定

 ・食べているのが若くて「痩せた」(しかも仕事がデキる)女性(大塚寧々)

 ・スポンサーにグリコが入っているはずだと思ったが、ネット上でデータが見つけられなかった(継続調査します)

で、私もスーパーでチョコレートを探してしまいました。


 ・チョコレートはオシャレで、若い女性向き

 ・チョコレートは携帯するもの

 ・チョコレートを食べても太らない

そんなメッセージを繰り返しすり込まれているようにも思いますが、それにしてもうまくできてる例だと思います。(関係者の方、本当のところ、教えてください)

このドラマ、今後のチョコレートの出方に注目です。

まったく関係ありませんが、私はヨックモックの中毒です。

             今日も1つ、自己演出コミュニケーションの勉強ができました!

投稿者 鶴野充茂 : 06:22

2007年11月01日

M1層向けフリーマガジン創刊

 新しいメディア と 大丸ピーコックの「半額」シールには鋭く反応する私としては、

やはり反応せずにはいられません。

M1層向けフリーマガジン「BiZ NEXT」、 サンケイリビングから創刊です。

中身がウェブ上で見られます。

biznext.gif

M1層とは、20-34歳 男性。 10万部発行で、都内限定・オフィスに直接配送してくれるそうです。

こちらのホームページから配送登録できます。

媒体資料がこちらこちら

競合としては、毎コミ「COBS」(年4回の季刊、18万部)、リクルート「R25」(週刊、60万部)あたりでしょうか。

 mag_cover_current.jpg  mag_cover_bn.jpg 

フリーマガジン、フリーペーパーは、広告がどれだけ取れるかが存続に直結する問題ですが、

それは発行部数はもちろん、配布形態と読者の反応をどれだけ得られるかに大きく影響を受けますよね。

直送できるということはそれだけ(今やものすごく管理が面倒になった)個人情報を持っていて、

「誰が読んでいるか分かる」と言いやすい、という点で、立ち上げ時には広告を取りやすいのかな、

という気がしないでもないですが、

同じように配送型でやっている東京IT新聞で、

「一人でしか読まないのに10部単位の配送しかできないってどうなのよ」という声が聞かれるように、

昨今のエコ意識の高まりもあり、5部単位での配送になっているこのBiz Nextがこれからどう市場に受け入れられるのか、

その動きが注目されるところです。(NHKのニュースみたいなまとめですいません)

 

投稿者 鶴野充茂 : 11:31

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