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2005年08月30日

[つるの式32]1つに決めよう

皆さんは、「包含表現」と「抽出表現」という言葉をご存知ですか?

知らなかったら、ぜひ覚えてください。きっと人間関係が今よりもちょっと豊かになるはずです。


たとえば、「どんな仕事をしているんですか?」と聞いて、こんな返事が返ってきた経験はないでしょうか?

いろいろです

一言ですべてをカバーしようとすることから、こういう表現を包含表現と呼びます。


きっと、本当に「いろいろ」なんでしょう。メールを書いたり、電話をかけたり、上司からの指示を受けたり。想像できますよね。外で打ち合わせして、営業みたいなこともあれば、一日パソコンの前にいることもある。まったくもって一言では言い切れない。

日々、われわれは言葉を選ぶ上で、できるだけ「適切な表現」を気にするあまり、こんな風に曖昧すぎて、聞いている方はよく分からないことがよくあります。

あまりに正確さに気を使いすぎると、相手の関心を引くことは難しいし、相手の記憶にも残りません。


面白い人間関係を構築しようと思ったら、まずは自分の魅力や面白さで相手の興味を引く必要があります。

こういう時に使うのが、「抽出表現」です。

「抽出表現」とは、正確さではなく「印象」を重視した表現のことで、あいまいな言葉ではなく、具体的で象徴的な言葉を使います。

これを意識的に使うことによって、会話に広がりが生まれるのです。

活用法は「いろいろ」あるのですが、まずは、常にトピックやテーマを「1つに決めること」を意識してみてください。

たとえば、

・「今回の選挙の争点は、郵政民営化です」

・「今、伝説のホテルを作ろうとしてるんです」

・「商売で最も大切なことは笑顔です」

何だっていいんです。とにかく1つに決めてしまえば。

誰でも「他にもいろいろある」と分かってるんですよね。それでも、話題は1つずつしか進められません。

(そして、大抵の場合、あなたの目の前にいる人は、あまり細かいことを知らず、また、知らなくてもいいのです。)

だからまず具体的な何か1つを選ぶのです。


それで、

「え、何ですか、それ?」

と言ってくれたら、目的達成です。


人は興味のあることしか聞いていません。だから、まず興味を引く。そして、その後にゆっくり「いろいろ」話せばいいんですね。


ある時、「どんな仕事やってるんですか?」と聞いて、「おじさん向けに保母さんをやってます」という女性に会いました。

「え、何それ」と聞くと、

「わがままなおじさんたちが機嫌よく働けるようにあらゆることをする保母さんみたいな仕事」と答えてくれました。

「つまり、フツーの事務です」と。

シャレてますよね。特徴的な一部分、一側面を抽出して、印象付ける。それで相手の興味を引いてから説明するわけです。

すべてを一言で表現するのではなく、一番初めの一言を決める、と言ってもいいでしょう。


ちなみにその後、私は「おじさんたちを機嫌よく働かせるコツ」をたっぷり聞かせてもらいました。


表現は、その人の視点や発想を如実に表します。他にもいろいろあるけど、自分はこう見ている、これこそが大切と、まずはじめに語れる1つを選んだ時、あなた自身の姿がその一言を通して浮かび上がります。このメッセージの伝達力はとても強力です。


これをつるの式コミュニケーション・メソッドでは、「抽出表現で一点突破の法則」と呼びます。


ランキングも一点突破なるか!?

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   まとめ: つるの式(32)抽出表現で一点突破の法則
  
  ・ 正確さ重視の「包含表現」と印象重視の「抽出表現」がある
  ・ 包含表現のみでは会話に広がりが出ないことが多い
  ・ 抽出表現を使い、まず話題を1つに絞って相手の興味を引こう
  ・ 興味を引ければ、後でゆっくり楽しく話せる

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尚、包含表現と抽出表現というのは、つるの式オリジナルですので、皆さんが知らなくても当然です。ご安心ください。

投稿者 鶴野充茂 : 20:38 | コメント (0) | トラックバック

2005年08月24日

[つるの式31]質問リストを用意しよう

白馬に乗った王子様が現れるのを待っているという話は聞いても、白馬の王子様が現れた時のためにどんな準備をしているか、という話は聞いたことがありません。考えてみたら不思議だと思いませんか? 客人が来る前には家の掃除くらいしますよね? 今回は、出会いのための準備について考えてみます。

たった一人の人との出会いで人生が変わった、みたいなことを言う人はよくいます。あなた自身が、そんなドラマチックな出会いを実際に経験したことがないとしても、どんな人とどんな付き合いをするかで、人生が大きく変わる可能性があることをおそらく疑ったりはしていないはずです。

実際、われわれは日々付き合っている人たちに影響を受け、無意識のうちによく似た口癖や発想を身に付けています。同じ業界で働く人には同じニオイを感じることってよくありますよね。

それだけ「出会い」が自分自身に影響を与えることを知っているわけですから、少なくとも、「ちょっとしたきっかけ」があったら、それを「運命の出会い」に自分でつなげる工夫をしてもいいんじゃないでしょうか

そのために何ができるのか。1つの方法は、質問を予め用意しておくということです。質問に対する相手の答えはその時によって変化するでしょうが、質問を準備しておくだけで話のやりとりがある程度、コントロールできるようになります。

ここでの工夫としては2つあります。1つは、相手に気持ちよく話してもらうこと。もう1つは、普通の人との違いを引き出すことです。

こういう準備をしていないと、ジェネラルで浅い話に終始してしまう場合がとても多いのではないかと思うのです。仕事内容や会社の紹介をして終わり、みたいなね。これだとよほどの必然性がなければ次に会うことはなかなかありませんよね。仕事や会社で反応しなければ、新しい付き合いが始まらないわけですから。

個人的な関係を築いていくためには、まず自分に興味をもってもらう必要があります。それにはまず相手の話を聞くことです。優秀な営業マンが自分の商品のことを話す前に相手のことを聞くのと同じです。

人は気持ちよく自分の話をすると、次に相手のことを知りたくなります。

気持ちよく話してもらうために、感触を確かめながら、相手の話したいことを聞くようにします。

この時、自分のよく知らない、興味もない話が出てくることがあります。
たとえば、ゴルフに興味がない人にとって、いくらスコアの話を熱心にされても反応できない、という人もいるでしょう。酒が飲めない人にとって焼酎の話はなかなかノっていけない話題です。

そういう場合でも、3回くらい、よく分からなくてもできる質問を用意しておきます。初心者のためのアドバイスを求めるとか、ハマるきっかけになったこととか、楽しい時間を思い出させたり、自尊心をくすぐるような質問がいいですね。

そして、少しずつ自分の興味に合う話題にシフトしていき、相手の特殊性を見つけるようにします。何かで成功しているとか、特別なスキルや経験があるとか。

そういう部分が1つでも見つかれば、次に「改めて会いましょう」という理由になります。相手の特殊性を引き出すことで、自分にとって、相手から何を学ぶのか、どんな関係を築くのかを考えるきっかけにもなります。

あなたは特別だからぜひもう一度会いたい、と伝えると相手にとっても嫌な気持ちにはなりにくいはずです。もちろん、自分自身が特別だという話のネタも同じように準備できると、対等の関係でスタートしやすくなりますね。


これをつるの式コミュニケーション・メソッドでは、「運命に変える出会い演出の法則」と言います。

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    まとめ: つるの式(31)運命に変える出会い演出の法則
  
  ・運命の出会いを待つより日常の出会いを運命にする工夫をしよう
  ・まずはいつでも使える質問を用意することから始めればいい
  ・相手にきもちよく話させ、相手の特殊な持ち味を引き出そう
  ・それが見えれば次に会う理由になる

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ランキングを見て運命を変えることもできるかな?

投稿者 鶴野充茂 : 14:20 | コメント (0) | トラックバック

2005年08月20日

[つるの式30]言われて嬉しい褒め言葉

人をうまく褒めると、関係が深まるきっかけになります
自分を高く評価してくれる人には、親しみを感じやすいからです。
自分がめざしている方向性を認めてくれるなら、なおさらです。

楽器がうまくなりたいと思って練習している人に対して、久々に演奏を聞いた後に「うまくなったねー」と言うと、とても喜びます。

この心理を知ってか知らずか、六本木あたりの飲み屋で外国人が、「Oh, your English is very good.」なんて言いながら日本人の女性を口説いている姿をよく見かけます。(しょっちゅう聞くフレーズなので、きっと効果があるのでしょう。)

なので、褒め上手な人は、相手がどんな目標を持っているか、どんな人になりたいと思っているかを踏まえて、そこを褒めます

そして、もう1つ、褒めるツボがあります。

それは、本人が気づいていない、その人の価値、良いところを褒めることです。

ただし、ここでちょっと注意があります。よく「ナンバーワンよりオンリーワン」なんて言いますよね。そーだそーだと思う人が、よくカラオケで「世界に一つだけの花」なんてのを歌っています。

誰でも自分独自の価値を認められたいものなのかもしれません。

でも、オンリーワンって、褒めるのは難しいんですよね。だって、オンリーワンということは、比較する対象がないから、何がどれだけすごいのか表現できないわけです。珍しい、ということはできますけどね。

そんな独自性を認めてもらいたい人でも、褒められて嬉しいのは、実はオンリーワンよりナンバーワンというポイントです。

誰よりもすごい、と言われると、間違いなく自尊心をくすぐられます
だって、一番ですよ、一番。たとえば「あなたが世界で一番好き」って言われたら嬉しいじゃないですか。明らかに「あなたが結構好き」よりも強い。

一方で、ナンバーワンと言うからには、評価軸を選ばねばなりません。つまり、何で一番なのかを考える必要があります。

一番・・・つくる餃子が美味しい? 一番・・・価格交渉がうまい? 一番・・・めだかに詳しい? 一番・・・うなじが色っぽい?  一番・・・???

何でもいいのですが、褒め言葉なので、価値があることを伝えてくださいね。

で、そういう場合にとっておきのフレーズがあります。

それは、「あなたは、今まで私が会ってきた人の中で、一番○○○な人だ! いや~すごいな」です。「○○○をやらせたら、たぶん世界一ですね。いや~驚いた」というのでもいいです。

ちなみにこの○○○には、自分ならではの「解釈」や「認識」を入れるようにします。これ、とても大切なポイントです。


よくこんな言い方をする人がいます。

「すごいですね、年収2000万円なんて」
「すごいですね、東大出てるなんて」
「すごいですね、社長なんて」
「すごいですね、本を書いてるなんて」

仮にこれが本当だとしても、こういうのは、相手の心にほとんど響かないんですよね。それは、単なる客観的な事実だから。今、あなたに言われなくても自分で知ってるから。その事実は変わらないから。

事実よりも、むしろどういう風に見ているかの方がコミュニケーション上は大切なのです。何で一番、何が一番、という言葉は、相手に対する自分の見方を伝えやすい表現であり、しかも言われないと気づかないことが多い。だから便利な言葉なのです。

そして、その見方こそが相手への評価であり、二人の関係性を決めていくものなのです。

また、仮に、何の一番かにピンと来なかったとしても、言われた方としては「そーか、オレは一番か」という言葉だけで強く生きていく自信になることもあるでしょう。 あなたへの印象だって悪くはならないはずです。(たとえ、このランキングが一番でなくても

これをつるの式コミュニケーション・メソッドでは、「褒め言葉はナンバーワンの法則」と呼びます。

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    まとめ: つるの式(30)褒め言葉はナンバーワンの法則
  
  ・ 人は誰でも独自の貴重な存在として認められたいと思うもの
  ・ でも、言われて嬉しいのはオンリーワンよりナンバーワン
  ・ ナンバーワンは比較の対象があるから価値の高さを表現しやすい
  ・ どれだけすごいかという評価尺度が相手の気持ちをくすぐる

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投稿者 鶴野充茂 : 15:23 | コメント (0) | トラックバック

2005年08月17日

[つるの式29]名刺とティッシュは同じ?

うちの近所に、ちょっと美味しいピザ屋があります。薪窯で焼いたふっくらパンのような生地の、ちょっと薄めのピザ。モッツァレラチーズと焦げ目のバランスがとてもいいんですよね。

ピザって、私、たまに発作のように猛烈に食べたくなるんです。

なので、はじめのうちはそのチラシを保管しておいたんですが、この店、がんばっていて、2~3週間に一度くらいの頻度でチラシが入るので、そんなことしなくていいんだと気づいてから、気が楽になりました。

ゴミが出るという問題を除けば、「わざわざ保管しておかなくてもいい」「どこに置いたか探さなくてもいい」というのは、受け手に負担をかけなくて良いことだと思っています。

さて、そのピザのチラシを見ていて、名刺とメールの署名について思いを巡らせました。

名刺って、初めて会った人にだけ渡すものだと思い込んでいる人が多いですよね

交流会などで顔を合わせて、「あれっ、前に渡しましたっけ?」なんて言って、せっかく差し出した名刺を引っ込めたりする人もいます。

「ああもったいない」。私はいつも思ってしまいます。せっかく目の前で自分の存在を再び相手の記憶に刷り込めるチャンスなのに。

相手に名刺を渡すのは、その時の会話のきっかけのためです。前に会ったことがあるかもしれない、名刺交換しているかもしれないけど、あまりよく知らない相手なら、改めて名刺を渡して記憶を新たにしてもらったらいいじゃないですか、ねぇ。

大切なのは、過去に名刺を渡したかどうかではなくて、今、その場で相手に名刺を見てもらいながら会話をすることです。

2枚目でも3枚目でも、「あーそーだそーだ、以前、お会いしましたよね」とか言って、(本当は覚えていなくても)もう一度名刺を見ながら名前を確認できるし、名刺入れからもらった名刺を出す時に再び名前を見てもらえる可能性が高いわけです。

ぜひ、同じ人に何枚でも自分の名刺を渡してほしいと思います

もう1つ。今度はEメールの署名です。

皆さん! メールの署名をつける事を、強くお勧めします。いや、ちょっと言い方を替えます。署名は相手への思いやりです。手間なんてちょっとです。凝らなくていいです。名前(漢字で)とメールアドレス、電話、そして組織名。それだけでいいです。ぜひ署名を付けてください。

どうしてかというと、

まず、返信を書く時に相手の名前の漢字に確信がもてない時がよくあるからです。

メールアドレスの設定のところに書いてある名前はアルファベットの人が多いでしょ? そうすると、漢字で名前を書かないと、返信する時に「本当にこの漢字で正しかったかなあ」と不安になるし、確認するために余計な時間がかかります。

鈴木さんなら、ほとんど間違いないだろうけど、渡辺さんだと思っていた人は本当は渡邉さんか渡邊さんかもしれない。さいとうさんなんて、斉藤なのか斎藤なのか、はたまた齋藤なのか確信がもてない。

大体、そういう人に限って、メールの本文でもひらがなで名前を使います。
「こんにちは、わたなべです」なんて。

読み方はいいから、漢字を教えてよー。

そんなの、大したことじゃないよ、と言うのは本人だけです。書く方は失礼のないようにと気を遣ってしまうものです。こういうのが意外とストレスです。

次に、メールじゃ説明が難しいから電話したいと思う時があります。

そうすると、メールに電話番号を書いてないと名刺を探すことになります。

自慢ではありませんが、私の名刺ボックスは無限の宇宙です。どんどん増殖するので探すのも一苦労です。それで、電話を断念して長いメールを書くことがよくあります。電話番号と組織名があれば、電話で本人にアクセスするスピードが飛躍的に上がります。

意外と忘れやすいのが、メールアドレスです。

これには2つの意味があります。

1つは二次利用。携帯や別のところ(名簿とか)にアドレスをコピーする時には、発信元のメールアドレスだけでは意外と手間がかかります。携帯でメールを受ける時なども本文にメールがあると画面切り替えをせずに確認が楽で助かります。

もう1つの意味とは、別メールのアドレスを書ければ書いておく、ということです。

会社の外からはアクセスできないのに、急ぎのメールだと思って返信したら、返事がなくて、不安になって電話をしてみると、「休暇中です」「メールは確認していないと思います」なんて言う人がけっこう多くいます。

ワークスタイルは個人の自由ですが、もし、会社のアドレスは会社でないと見られないというなら、せめて週末や休暇中でも「確認しようと思えばできる」メールアドレスを1つくらい書いておいてほしいものです。1つでいつでもどこでも見られるならいいんですけどね。

そういえば、この発想は、駅前で配っているティッシュと近いものがあるかもしれません。家にあるのは分かっている。でも、今、必要なのだ。だから、ください、と手を出してしまう。それがティッシュですよね。

名刺や署名も、後で確認すれば分かるけど、今、このコミュニケーションの最中に確認するためにご用意ください、という感じでしょうか。受け取る側からは、なかなか言えないから。

ランキングも確認!

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   まとめ: つるの式(29) 常に自己紹介の法則
  
  ・ 久しぶりなら名刺を渡そう、メールには署名をつけよう
  ・ たったそれだけで確実に、自分の名前を確認してもらえる
  ・ 自分とのコミュニケーションで相手のストレスを軽減する効果もある
  ・ こんな簡単なことで相手との関係が強化できれば儲けモンだ

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投稿者 鶴野充茂 : 10:50 | コメント (1) | トラックバック

2005年08月15日

[つるの式28]まず「すごい!」と言ってみよう。

セミナーをやっていて、あることに気づきました。それは、「セミナーの満足度が高い人はスキルアップの速度が速い」ということです。

大体、そういう人はセミナーの最中もニコニコして聞いています。好奇心に溢れた目をして、「えっ、じゃあ、こういう時はどうなんですか?」と一生懸命聞いてくるんです。

ここで出てくる疑問は、こういう満足度の高い人は、満足度が低い人に比べて、もともとそのテーマに関する知識が少なかったのではないか、ということでしょうか。

あくまで感覚的なものですが、私は満足度と知識の差にはあまり関係がないと見ています。

どうしてかというと、満足度が低い人は、新しいことをあまり学べなかった、と言っているのかもしれませんが、スキルがすでに備わっているかというと、充分ではないことが多いんです。また、満足度が高い人にその理由を聞くと、「新しいことを学んだ」というよりも、「確認できた」「改めて考えることができて良かった」と、自分の中での復習を挙げるのです。

つまり、「知っているかどうか」よりも、「受け入れる気があるかどうか」の問題ではないか、と思うんですね。

素直な人はとりあえず何でも勉強するぞ、という気持ちで情報を受け入れます。それで、言われたとおりに信じてやってみる。結果的に、できるようになるのも早い。

それに対して、満足度の低い人は、「期待していたことと違う」「そんなの知っている」と自分で理由を付けて、情報が入ってくるのを心理的にブロックしてしまっているんです。せっかくお金と時間を使って参加しているのにもったいないですよね。

この差はとても大きいんです。

新しい情報かどうか、というのはこの場合、実はあまり重要ではないのかもしれない。それよりも、その時に出てきた情報を自分に「受け入れるかどうか」「取り入れるかどうか」の方がもっと重要なのかもしれない。どこかで聞いたことがあっても、「同じことを聞いたということは、改めてしっかり学ぶべきかもしれない」「今、もう一度、確認すべきことかもしれない」と考えてみよう。

満足度が高くて、知らない間にグッとスキルを伸ばしている人たちを見ると、よくそんなことを思います。

さて、それを踏まえて、日頃から吸収力を高めるお勧めキーワードが1つあります。それは、「 すごい! 」です。

とにかく何かを見たり聞いたりしたら、まず「すごい」と言ってください。
 
 
で、「すごい」と言ったからには「何がすごいのか」を説明しないといけないので、一瞬の間にその理由を考えて伝えるようにします。

この練習を繰り返していると、本当にどんなことを見ても聞いてもすごいと思えてくるから不思議です。(まずは信じてやってみてください)

 
この時、目をちょっと大きく開きながら「すごい」と言うのがコツです。目は感情を表すもので、「すごい」と言っているのに目の表情が変わってなければ、ウソだと思われるからです。

ちょっと突飛な発想のように思うかもしれませんが、続けているうちに相手の気がつかない良いところをアドバイスしてあげたりして、知らない間に相手を喜ばせています。

相手を喜ばせていると、自分の周りにも自分を喜ばしてくれる人が増えてきます。(人は似たような人と仲間になりやすい)

何よりも、「すごい、すごい」と言っているちに、無理やりでも「良いところ」を見つける習慣がついて、自分自身がどんどん前向きな発想ができるようになります。

そうすると、セミナーでも人との出会いでも、何でも楽しめるようになるんです。

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   まとめ: つるの式(28) 結論先決めの法則
  
  ・ 満足度が高い人は、はじめから満足しようと決めている
  ・ 結論を先に決めているから、結論につながるプロセスを歩んでいる
  ・ 「すごい」と言うことを習慣にすれば、「すごい」理由が見えてくる
  ・ そのうち前向きな人を集めて自分も前向きな発想ができるようになる

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ランキングも楽しもう!

投稿者 鶴野充茂 : 07:30 | コメント (2) | トラックバック

2005年08月14日

「結果を出す!」プレゼン教室(8/21)

結果を出すための目標設定の仕方、分かりやすい話し方、結果につなげていくための具体的な方法を学びつつ、自分のプレゼンをビデオで確認しながらもっと結果を出せるようにトレーニングします。

ぜひ一度想像してください。自分自身が人前で堂々と話し、拍手喝采を浴びたり、企画が通ったり、仕事が円滑に進む場面を。そうなれたらいいなあ、ではなくて、ぜひそれを実現しましょう。決して難しいことではありません。この講座を受講すると、そのことがご理解いただけるはずです。

トレーニングの方法論はシンプルです。どうすればプレゼンがうまくなれるのか、結果につながるかという「視点」をたくさん知ること。そして、それを徹底的に練習することです。

プレゼンのスキルが一番伸びるのは、実は、一人で練習している時なんです。(当然、ちょっとしたコツがあります)この講座では、結果につなげるための「視点」を学び、家に帰って一人で練習する時にスキルアップにつなげられるような方法をアドバイスします。

プレゼンは、うまい人でも下手な人でももっとうまくなります。人前で話すことに慣れれば、それだけで様々なところからお呼びがかかるようになります。自分の名前で仕事ができるきっかけにもなります。

この講座は毎月開催し、参加者の声を反映しながら常に進化しているプログラムです。講師はこのブログの筆者、ビーンスター代表の鶴野充茂です。

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◇内容(抜粋)

  ・結果を出すために最も大切なこととは?
  ・目標設定のコツ
  ・聞かせるための工夫
  ・話を分かりやすくするポイント
  ・過不足なく的確に話す上で最低限必要な情報とは?
  ・結果はこうして確認する
  ・流暢に喋れば喋るほど○○○○に注意が必要
  ・話が面白くないのには3つの理由がある
  ・参加者の皆さんのショート・プレゼンをビデオに撮りながらチェックする
   「伝える」を「伝わる」にするトレーニング

  等など知っておくだけですぐに活かせるポイント盛りだくさん。自分のプレゼンを再確認する場にご活用ください。

 ◇ 日時: 8月21日(日)14時半~17時前後
        9月18日(日)14時半~17時前後

 ◇ 場所: 東京・高輪 ビーンスター・オフィス

 ◇ 参加費: 10,000円 (前払い)

 ★ 申込みはこちらから
   

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◇参加者の声(抜粋)

 ・プレゼンのプロセスやポイント(意識しておく点)を掴め、今後のことに大変役立つと思う。(30代・男性)

 ・限られた時間の中で、考えを伝えるポイントを理解できたところが良かった(40代・男性)

 ・目標の明確化がいかに大切であるかがわかった。シナリオの策定方法を学べたのがよかった(40代・男性)

 ・「どうしてほしいを一言で表現する」というのが新しい発見だった。よいアイディアがあるのに、うまく表現し、実現させられないと悩んでいる人
  チームで仕事をする人にお勧め。コミュニケーションを円滑にし、よりよい成果を出すためのヒントがあると思いました。(30代・女性)

 ・自分自身の現状確認ができたこと、目的意識・イイタイコトの明確化→このことの重要性を実感したことが良かった。鶴野先生の講義、話し方、表
  情全てが一番のテキストでした。ありがとうございます。(30代・女性)

 ・まず目標を明確化して、それを参加者にわかってもらうことを最も重要と考える必要があることを学んだ(30代・男性)

 ・良かったこと、学んだことは「時間を意識する」「結論を明確に決める」「相手に期待する具体的なアクションを意識する」ということ。自分のプ
  レゼンにイマイチ自信が持てない人へ、「自分のプレゼンを客観的に評価してもらいましょう!!」(30代・男性)

 ・準備の大切さ。チェックポイントを置くことがわかった。(20代・男性)

  >>>>> 申込みはこちらから <<<<<


投稿者 鶴野充茂 : 16:25 | コメント (0) | トラックバック

2005年08月10日

メディア・トレーニング体験セミナー(8/28)

前回大好評だったメディアトレーニング体験セミナーが再びパワーアップして開催されます!

皆さんは、メディアトレーニングを実際に体験されたことがありますか?

聞いたことはあっても、あるいは仕事で接点はあっても、経験がある人はほとんどいないと思います。実際、このメディアトレーニングを実施するには、手間もコストもかかり、またきちんと教えられる人も限られているため、受けようと思っても、これまではなかなか機会がありませんでした。

その結果、PR担当者(専門家)であってもメディアトレーニングを受けたことがなかったり、取材されることが多い経営者でも、自分の癖や悪いところを誰からもアドバイスされることなく同じ失敗を繰り返してしまったりしています。

しかし、一度でもメディア対応の基本を学び、自分を客観的に見られる機会があれば、少なくとも気をつけるべきポイントが分かり、もっと自信をもってメッセージを伝えられると思いませんか?

そんなセミナーを8月28日(日)に開催いたします。あえて少人数にこだわって、徹底的にトレーニングできるようにプログラムしました。初心者、同業者大歓迎(実際、前回のセミナーではメディアトレーニングを提供している会社の方も参加し、大変勉強になったと喜んでおられました)。ぜひこの貴重な機会をお見逃しなく!

詳しくはこちらをご覧ください。← 参加者の声もたくさん載せています。

投稿者 鶴野充茂 : 10:46 | コメント (0) | トラックバック

鶴岡秀子の「元気がでる」教室: 成功する人の夢のかなえ方(8/25)

本当に今のままの自分や生活でいいのかな、と思った時に、「現状を打破するために何か小さなことから始めていこう!」というコンセプトで毎月開催している鶴岡秀子さんの「元気がでる教室」。今月のテーマは「夢を実現させる方法」です。

夢は人に語ることで実現する」と鶴岡さんは言い切ります。実際に彼女は、「伝説のホテルを始めるの」と言って、行く先々で賛同者を増やし、「そのホテルで働きたい」、「出資したい」という人たちがどんどん集まってきています。折に触れて進捗を聞いている限り、数多くの人を巻き込んで、実際に着々と準備が進んでいます。

これまでのこの「元気がでる教室」で、夢や目標をメモしておく効用については紹介してきましたが、鶴岡さんの様子を見ていると、どうも「語る」という方法には、また少し違った効果があるようなのです。

なぜ、人が他人の夢に興味を示し、協力したいと思い、そして、その夢の実現に手を貸すのか。なぜ、そもそも人に自分の私的な夢を話すのか。なぜ、夢を語っているうちに「えっ、本当にできるの?」というようなものが次々と実現していくのか。

打ち合わせ前には確かにいくつかの疑問がありましたが、繰り返し議論を重ねて今回の内容をまとめていく上で、明確なロジックが見えてきました。そしてその過程で、夢は語ることで叶えるという方法論はきっと多くの人にとっても有効だろう、という確信に変わりました。

夢を語る、という行為には間違いなく夢を実現に導く力があります。でも、その効果を高めるにはちょっとしたコツがあるようです。今回のセミナーに参加すると、このあたりのことが明らかになります。

そして、きっと次のような体験ができるはずです。

 ・ 何となく「こうしたい」「あんなふうになりたい」というイメージが具体的になる

 ・ 人との会話のポジティブ度が大幅にアップする

 ・ 夢の実現に向かって毎日の生活をもっとエンジョイできるようになる

 ・ 自分の人生をマネジメントする自信がどんどん出てくる

 ・ とにかくやってみようという気になる

具体的な夢がある人もない人も、前進するきっかけを探しているなら、ぜひご参加ください。

毎回満席になっていますので、申込みは今すぐどうぞ!

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◇ タイトル: 鶴岡秀子の「元気がでる」教室 (8/25)

◇ 今回のテーマ:「 成功する人の夢のかなえ方

(以下、内容の抜粋です)

  ・ 夢の「語り方」がうまいと、次々に実現できる!

  ・ 夢と願望の違いはここにある

  ・ こうするとあなたの夢はもっと具体的になる

  ・ あなたの夢をこんな人に向かって語ろう

  ・ 自信を持って夢を語るには、○○○が大切 (とても大切!)

  ・ どうしたらいいか分からない時に使える! 自分の位置を確認する、ちょっとしたテクニック

  ・ 夢の実現につながる! 1週間の休みはこう使おう

  ・ ○○の人と話そう

  ・ 夢の語り方:実は重要なのは○○の話

  ・ あなたが○○○○人なら、みんなが夢の実現に協力してくれる!

  等など、現状を打破するヒントが盛りだくさんです。

 ◇ 日時 : 8月25日(木) 19時半~21時

 ◇ 場所: 東京・高輪 ビーンスター・オフィス (地図

 ◇ 参加費: 5,000円(前払い)  

 ◇ 申込み方法 下のページから申し込んでください

   http://www.beanstar.net/event/genki/

前回までの参加者の声や講師の鶴岡秀子さんについても↑に掲載しています

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ランキングもチェック

投稿者 鶴野充茂 : 09:35 | コメント (0) | トラックバック

2005年08月08日

[つるの式27]余計なことをもっと書こう

効果的に伝える上で、簡潔にまとめる、というのは大切なことです。でも、いくら事務連絡とは言え、メールで用件しか書かない人は本人が意識するかどうかは別にして、結果的に損することも多いのではないかと思うのです。

私は仕事上、よくイベントの告知をするのですが、参加申込みの手間と分かりやすさを考えて「参加したい人は『○○に参加希望』と書くだけでOK」なんていう表現で、参加者を募っています。

そうすると、5%くらいの確率なのですが、本当に『○○に参加希望』とだけを書いたメールを送ってくる人がいます。他にはホントに何も書いていない。

こういうメールを受け取るたびに、思わず体の力が抜けてしまいます。

こういう人は、別に間違ったことをしている訳ではありません。求められた指示に従って正しい反応をしています。でも、確かに反応は正しいんですが気がつかないところで、きっとチャンスも失っていると思うんですよね。

なぜかと言うと、そのメールは「人」が読んでいるからです。他のメールと同じように、順番に読み進めていて、突然現れた一言の用件のみのメールを見たら、一体、あなたならどんな風に感じるでしょうか。

私の場合は、まず「あなたは一体誰?」と思って差出人を見ます。具合の悪いことに、大体こういう人は、署名を付けていないんです。しかもメールアドレスの設定のところにフルネームがあれば良い方で、漢字で名前がつけてある確率はかなり低いんですね。仮にアルファベット表記で名前があったとしても、視覚的に名前を認識できないから記憶への定着が悪いんです。

で、なんとか「誰からのメールか」問題が解決したら、次は「一体、これは何の件だっけ?」という問いに対する答えを、記憶の中から必死に呼び起こします。「○○と書くだけでOK」なんて自分が書いたのが悪いのですが、慌てている時はよく混乱してしまいます。

そんなこともあってか、最も簡潔に書いてあるメールは、対応するのも最も後回しになります。

この私の感覚が平均的なのかは分かりませんが、こんな話があります。

某ネットベンチャーを経営する後輩は、「求人の応募フォームのコメント欄に何も書かない人は面接に呼ばない」と言いきります。書き込みの情報しか判断される材料がないのに書き込まないというのは、やる気が見られない、と。ネット上のコミュニケーションが主体の自分たちの仕事で、コレは致命傷になる、こんなところで差が出ることを認識できない人は困る、と言うのです。

また別の知り合いは、メールに書き添えた「追伸」が気に入られて有名人に直接会うことができた経験をきっかけに、今では関係を発展させたい相手にメールを書く時にはいつも本文よりも長い追伸をつけるそうで、彼曰く、この手は「かなり効果的」と最近、自信をあらわにしています。

さらに別の知り合いは、必ず書き出しを感謝の言葉で始め、次に相手を褒めてから本題に入り、最後に、近い将来の楽しい期待をまとめます。「今度、お会いする頃にはきっと○○ですね」みたいな。毎回同じような形式なのですが、これがなぜか印象に残りやすいんです。

こうした例を考えると、メールというのは単なる意思表示や事務連絡の手段だけではなくて、コミュニケーションのきっかけにもなっているのだと分かります。実際、こんなちょっとしたやりとりの中で、「会おう」と思う人が出てきたり、まだ会ったことはなくても何か気になる存在になったりするわけですからね。

仕事上のメールは基本的に必要最小限の用件でやりとりされることが多いだけに、ちょっとした個人的な「味」が入るだけで、受け取る方も感性が合えば、思わず反応してしまうのかもしれません。 

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   まとめ: つるの式(27) 一言多い独自性の法則
  
  ・ 常に簡潔が良いというわけではない
  ・ 用件しか伝えないことでチャンスを逃す場合もある
  ・ 用件を伝える時に相手の情動を刺激する工夫をしてみよう
  ・ 少し言葉を足すだけで相手の記憶に残る個性になるかもしれない

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投稿者 鶴野充茂 : 23:30 | コメント (0) | トラックバック

2005年08月01日

8月1日、メデコミ会開催

8月1日、メデコミ会の月例交流会を開催しました。

メデコミ会

今日は、いつもよりも参加者は少なめでした。

メデコミ会

8/3のACフォーラムのボランティアスタッフの方々も参加。

メデコミ会

最近デビューしたJポップのグループです。(ちがうか)

メデコミ会

恥ずかしそうにしていたので一回り小さめでご紹介。

次回は、9月5日(月)です。またのご参加、お待ちしています!

ランキングも参加中です!

投稿者 鶴野充茂 : 23:52 | コメント (0) | トラックバック

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