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2005年07月26日
[つるの式26] 妄想が関係を育てる
出会いがない、と口癖のように言う人は、きっと無駄遣いの多い人です。
我々は日々、意識しているかどうかは別にして、意外とたくさんの人と会って話をしています。よく「出会いが少ないのよねー」なんて言う人がいますが、外を出歩いている限り、人との出会い自体が少ないのではなく、人との出会いや関わりを「意識すること」が少ないと言う方が正確な場合が多いのではないでしょうか。
私の場合、仕事のアポを無視しても、コンビニのレジでバイトしてる兄ちゃんや郵便局や銀行の窓口の人、ランチで寄った寿司屋の大将や弁当屋のおばちゃんとは最低一言、二言の言葉を交わします。駅前で勧誘を受けることもある。これに仕事の関係者が加わると数え切れないくらいの出会いがあります。
仕事の関係者は抜きにすると、「そんなの所詮、その場限りの他人じゃないか」と思うかもしれません。
でも、家族以外は誰でも始めは他人ですよね。近くに住んでるからご近所さんとか、同じ学年にいるから同級生とか、仕事で関係しているから同僚とか取引先なんて言って、自分で勝手に意識して意味づけして「出会い」を「関係」にしているのです。
つまり「接点」を「出会い」だと意識することができるかどうかは、結局のところ自分自身の認識なんですよね。
さらに、私は初めて会うことだけが出会いじゃないと思うんです。
毎日、顔を合わしている同僚の、ちょっとした意外な側面を見つけた時や何気ない会話の中で何かに気づいた時も、それは自分にとっては出会いなんじゃないかと。
たとえば、会社の顔とプライベートの顔が違う人って結構増えてる気がしませんか? 積極的にブログで何か専門分野の情報を発信していたり、趣味の活動をしていたり、会社の外ではカリスマ扱いされている人もいる。知らなかったその人を知ることは新たな出会い。また、商談中に「あっそうか! こんな風に協力すればうまくいくかも」なんて気づけば、それも新たな出会い。
じゃあ、そういう「出会い」を増やすにはどうすればいいか。
キーワードは、「妄想」だと私は確信しています。
つまり「勝手に相手との関係を頭の中で具体的にイメージする」ことです。
これはもう、1つのトレーニングとして捉えていただきたいのですが、まず、自分と接点のある人は、全員、自分と会うべくして会った人たちだと考えるようにする。つまり、接点のあった人全員と「関わりを持たねばならない」と考えてみる。
次に、どうして目の前にいる人が自分と会うことになったのか、その意味を考える。
で、ここからが妄想です。その人と、一体どんな関係に発展できるのかをいろいろ妄想してみる。あるいは、その人から自分は何かを学ばなくてはならないとしたら、何を学ぶべきか。で、学ばせてもらったとしたら、自分からは何を提供すべきか。
そして妄想がいよいよ現実的になってきたら、成立しそうな関係を提案するわけです。宣言しなくても、態度で示せばいいですね。
そんなふうにしていたら、次々に「接点」が「出会い」に見えてくるようになります。
そう考えると、出会いというのは、妄想で意味づけする作業なのかもしれません。
そして、「出会いが少ない」と言う人は、そんなせっかくの接点を次々に無駄にしている人だと思えてくるわけです。
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まとめ: つるの式(26)始まりはいつも妄想の法則
・ 関係は自分の勝手な意味づけから始まる
・ つまり関係は自分で勝手に決めているのだ
・ ということは、出会いを増やすには、まず妄想が大切
・ それで相手との関係性が見えてくる
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投稿者 鶴野充茂 : 10:36 | コメント (0) | トラックバック
2005年07月20日
[つるの式25] 久々に会うならマジックテープだ
しばらくメルマガを書いていないことは気になっていたのですが、間があくと逆に書けなくなるもので、ついつい今日まで放っていました。
考えてみたら、こういうのは人間関係にもよくある話です。気がついたら長らく連絡をとっていなくて、何となく気になっているものの、自分が相手の記憶に残っているかどうかも疑問だとなおさら、「今日、連絡する必然性がない」という理由でそのまま疎遠になってしまうことって、ありませんか?
そこで本日のテーマです。
こういう時、どうすればその「細くなったつながり」をうまく太い関係に発展させることができるのでしょうか?
私は、仕事の人間関係には2種類あると考えています。それは、「業務上の関係」と「個人的な関係」です。
決まった場所で立場や役割が決まっている時にのみ成立する関係が業務上の関係で、自分が転職したり立場が変わったりしてもくっつけるような関係が個人的な関係。
言い方を替えると、業務上の関係というのは服のホックかボタンみたいなつながりで、個人的な関係というのはマジックテープみたいなつながりです。
で、この似て非なる人間関係は、久々に接触する時に再定義できるものではないかと思うのです。
つまり、前に会ったときは業務上の関係だったけど、この前会って話してからなんだか仲良くなっちゃって、個人的な関係になった、みたいなことが割と簡単に起こります。ということはある意味で、ご無沙汰しているということ自体が、仲良くなるチャンスにもなるわけです。
さて、久々に連絡した後に業務上の関係になるか、個人的な関係になるかの差は、意外と小さなところで決まってしまいます。
それは「会う理由」です。
人間関係に疎い人は、「○○さんの勤めている会社について知りたい」みたいな感じで接触してきます。マスコミで働いてるんだから芸能人のサインもらってよー、みたいなノリです。その相手に興味があるんじゃなくて、立場に興味があるというスタンスですね。
人間関係の広がりを考えるともったいないアプローチですよね。
たとえちょっと本音じゃなくても、「○○さんが詳しい◇◇について教えてほしい」みたいな言い方をして、その本人に会いたい、という姿勢で会うきっかけを作ると、相手としても何となく立場じゃなくて自分自身が認められた感じがしますから、個人的に心を開きやすいですよね。
久々に会おうとするきっかけなんて、些細なことが多いわけですから、気持ちにそれほど大きな差はないと思います。でもちょっとした表現の違いで、意図せずに「この人は業務上の付き合い」「この人は個人的な付き合い」と人間関係のモードを変えられてしまうとしたら、もったいないことです。
もっと言うと、どっちのスタンスで接触しているのかをはっきりできているかどうかが、受け手には重要なんですね。業務上の関係でもしっかりとした人間関係に発展させることはできます。仕事で必要なら好き嫌いに関係なく付き合うわけですからね。久しぶりに連絡があったと思ったら、よく分からない目的でどっちつかずのスタンス、というのが一番困るわけです。
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まとめ: つるの式(25)細くなったらマジックテープの法則
・ 久々に会う時は人間関係を再定義するチャンスだ
・ 立場ではなく相手の個性を求めて会いに行こう
・ するとマジックテープのような個人的な関係に発展させやすい
・ 間違っても目的が見えないアポの取り方をしてはいけない
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久々にランキングの活動も復活させますか。
投稿者 鶴野充茂 : 06:42 | コメント (0) | トラックバック
2005年07月16日
JR列車事故から学ぶ危機管理広報セミナー(7/27)
広報担当、経営者の方なら、大きな問題や事故が発生した時に、どう対応するかを一度くらいはイメージしたことがあることと思います。特に危機管理では、はじめの24時間がすべての鍵だとよく言われます。でも、意外とうまくいかないんですよね。パニックになる人はいるし、修羅場になることもあるし、みんな怒っているし。そんな状況の中で、社内体制の構築、調査、発表、謝罪と順に進めていくわけです。
そして、ちょっとしたタイミングや表現の差によって、今まで培ってきた信頼や関係を一瞬のうちに崩壊させてしまうことがあるんですよね。皆さんのところでは、大丈夫ですか?
今回のセミナーでは、記憶にも新しい、4月25日に起きたJR西日本の脱線事故を取り上げます。事故後に報道された実際の映像を見ながら、講師とのインタラクティブなディスカッションを通じて、報道から見えてくるクライシスコミュニケーション(危機管理広報)の視点・教訓を学んでいきます。
先日、今回のセミナー用に編集されたビデオを見せてもらいました。記憶が鮮明に蘇ってきました。同時に、この緊迫した状況の中で、自分が当事者だったらどう動くかをイメージするだけでもとても貴重な経験になるとも思いました。
危機管理広報は、広報担当者や経営者にとって避けて通ることのできないテーマであり、今回のような重要な研究対象の事例が出てきた時こそ、しっかりとその教訓をおさえておきたいものです。(基本的な対応を知っているのと知らないのとではまるで違いますからね!)
講師は、フライシュマンヒラードジャパンの田中慎一社長です。
今回は、大手企業、地方自治体などに提供しているフライシュマンヒラードの最新プログラムの一部を、本セミナー向けに特別に紹介してもらうことになりました。この貴重な機会をお見逃しなく!
講師の田中さんより一言:
「フライシュマンヒラードは、1946年の設立以来、米国を中心に数多くのクライシスコミュニケーションに携わってきました。私自身も日米両国で20年以上に渡ってクライシスコミュニケーションを経験してきました。危機発生時のコミュニケーションには、その成否を決める「3つのポイント」があります。今回は、JR西日本の報道映像を分析しながら、これらのポイントを学んでいただけます。特に企業の広報担当者にはお奨めです」
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◇ タイトル: 「コミュニケーションビジネスの最新アプローチ研究」
◇ 日時: 7月27日(水) 19時半~21時
◇ 場所: 東京・築地 フライシュマンヒラード・オフィス(地図)
◇ 参加費: 5,000円(前払い)
◇ 申込み方法 下のページから申し込んでください
http://www.beanstar.net/event/CB/index.html
前回の参加者の声や講師の田中さんについても↑に掲載しています。
投稿者 鶴野充茂 : 16:21 | コメント (0) | トラックバック
2005年07月13日
ブログ、SNS、口コミ、インフルエンサーを活用した最新マーケティングを考えるイベント(8/3)
もしもあなたが、●宣伝、販促、広報、マーケティング、ブランドマネジメント担当の方
●広告/PR会社やマーケティング/コンサルティング会社の方
●各種ネット系サービス会社の方
だとしたら、ぜひご参加ください。
こうした仕事をされている方ならよくご存知かもしれませんが、日経ビジネスや宣伝会議で、各種コミュニティマーケティングの手法が最近相次いで特集で紹介されました。すでにマス広告一辺倒のマーケティング手法ではうまく行かないと多くの人が感じています。
こういう時に大切なのは・・・
「じゃあどうしたらいいの?」と思っている人たちと一緒に動くことではなく、半歩先で、本当に新しい市場が盛り上がってきた時にビジネスがうまく行くように「今から仕込みを始める」ことです。
ブログ、SNS、口コミ、さまざまツールがありますが、これらを活用して「何かする」ためには、ちょっとした準備が必要です。(確信)
いきなり「3ヶ月で盛り上がるキャンペーンができないかなぁ」なんて言っても、何も知らないところからでは、急にはできないのです。
5、6月にインフルエンサーマーケティングのセミナーを開催して参加者からのアンケートを見たり個別に感想を聞いたりしたところ、
「このタイミングで考え方を知るだけでも大きな収穫だった」
と何人もの方からメッセージをいただきました。それくらい、このコミュニティマーケティングを実践するには、発想の転換が必要であり、でも逆に知っていれば失敗しなくてすむポイントがたくさんあるのです。
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そこで今回のイベントのご案内です。
8月3日の「第1回ACフォーラム」で、ブログ、SNS、口コミ、インフルエンサー、ユーザーコミュニティそしてこれらのツール・テーマを複合的に活用した方法論や実際の最新事例を徹底的に取り上げます。成功例、失敗例がたくさん出てきます。予算のかけ所と時間軸の感覚もわかるはずです。
こうした話を聞きながら、どんなマーケティングを進めていくべきか、また、どんなプレーヤーと組むべきか。大きなトレンドの変化の中で、どこでビジネスチャンスをつかむかをぜひ考えていただきたいと思います。(このテーマの情報は確実にあなた自身の付加価値にもなるはずです)
講師は(説明の必要もないかもしれませんが)、このテーマの最前線を走っている方々です。
ブログ、SNS、口コミ、インフルエンサー、ユーザーコミュニティといった新しいツールやテーマを活用したマーケティングを考えたい皆さん、
新しいトレンドの中で、自分たちのビジネスチャンスが一体どこにあるのかを考える絶好の機会です。 時代がまさに大きく動いています。このタイミングを見逃さないでくださいね!
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タイトル: All Communicators' Forum (ACフォーラム)
「実践・コミュニティマーケティング」~いかにして企業は顧客を味方にするのか~
(プログラム内容)
・マスコミとコミュニティマーケティング ―公共空間と親密空間の違いを考える―
株式会社日本経済新聞社 日経MJ編集長 徳田潔氏
(MJの発想って、日経本紙とはまるで違うんですよね)
・コミュニティ・ブランディング戦略 ―顧客の心をつかみ、共感される企業になるために―
株式会社ハー・ストーリィ 代表取締役 日野佳恵子氏
(あの! クチコミュニティの日野さん登場!)
・コミュニティに与える影響力、コミュニティが持つ影響力 ―最新のインフルエンサーマーケティング手法―
フライシュマンヒラードジャパン株式会社 バイスプレジデント 本田哲也氏
(先日のセミナーで大好評!)
・エンターテインメント業界に学ぶユーザーコミュニケーション
(映画) 株式会社カフェグルーヴ 代表取締役/CEO cinemacafe.net編集長 浜田寿人氏
(SNSやコミュニティサイト活用でユーザーを味方にしている好例。ほんとにスゴイですよ)
(ゲーム)インディソフトウェア 代表取締役社長 野津幸治氏
(オタクやヘビーユーザーをクレーマーにせずに熱狂的なファンにするツボとは何か! あれほど多いゲームタイトルの中で埋もれない工夫とは!)
・【パネルディスカッション】コミュニティマーケティングの未来展望
・交流会
◇ 日時 : 8月3日(水) 14時半~21時 途中参加・退出可
◇ 場所: 東京・御茶ノ水 デジタルハリウッド東京本校
◇ 参加費: 15,000円(前払い、交流会費用込み)
昼から夜までこのプログラム、交流会付で驚きの料金。初回特別限定です。
経営者、マネジャーの方は、スタッフの誰かを参加させてみてはいかがでしょう。レポートをまとめさせて社内でシェアするだけでも大きな収穫になるはずです。交流会付きですので、業界の先端を走っている人たちとのネットワークも構築できます。
もっと詳しい情報は ⇒ http://ac-f.net/
★申込み方法 下のページから申し込んでください
http://ac-f.net/20050803_acforum_entry.html
★業務で参加するための社内説明用の資料も用意しています。
こちらをご利用ください。↓
http://www.ac-f.net/AC_FORUM.pdf
投稿者 鶴野充茂 : 11:39 | コメント (0) | トラックバック
2005年07月05日
満員御礼、7月のメデコミ会
昨日、7月4日、7月のメデコミ会が開催されました。
後で気がつきましたが、記念すべきメデコミ会5周年記念の会でした。
久しぶりの方も初めての方もたくさん参加されました。
いや~また雨ですねぇ、なんてニコニコしながら言う人もいますが、梅雨ですから!
確かにコーチングもコミュニケーションの仕事ですね。いろいろ教えていただいて勉強になりました!
単なる偶然だと思いますが、あえてタイトルをつけるなら、ベテラングループ、と、
若いグループ?
5周年を記念して、というわけでもありませんが、メデコミ会から生まれる夏のイベント「All Communicators' Forum(ACフォーラム)」の詳細紹介を初めてこの場で行ないました。
8月3日(水)14時~21時、コミュニティマーケティングに関するイベントを行います。2月から有志が集まって準備を進めています。(かなり面白いよ)
このACフォーラムは、誰でも参加できるというわけではなく、招待制で申込みを受付しており、興味のある方は、GREEかmixiのACフォーラムのコミュニティに参加していただくことになっています。
詳しくはそこに情報があります。まずはコミュニティに登録をお願いします。