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2005年10月31日

メディアトレーニングセミナー開催(11/6)

11/6(日)に「山口明雄のメディアトレーニングセミナー」開催します。

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確実にスキルを身につけてほしいから10名限定! 3時間でメディア対応の勘所が身につきます。

話には自信があるのに、取材後の記事を見ると言ったことが書かれてなかったという経験がある方、

広報のキャリアを真剣に考えている方には、強くお勧めします。

<参加者の声:アンケートから抜粋>

・ 一度このトレーニングを受けておくとメディア対応に決定的な差が出ます(田代様)

・メディア対応に今ひとつ自信のない方にお勧めします。メディア対応の基本をしっかり学べ、身につけることができます。(今井様)

・メディアに話す機会のあるヒトのすべてにお勧めします。山口先生をおすすめします(40代・男性)

・何年も広報をやってきながら、話し下手の自覚もあり参考書等で研究したりもしたが、やはり実践トレーニングが最も有効であることがわかった。 初体験で新鮮だった(40代・女性)  

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日時: 11月6日(日)14時半~17時半  

場所: 東京・高輪 ビーンスター・オフィス 

参加費: 25,000円 

主催: ビーンスター株式会社 

内容(抜粋)

・メディアトレーニングとは何か

・メディアインタビューの話し上手

・サンプルビデオ ・キーメッセージの活用

・模擬インタビュー(参加者一人ひとりにビデオを使った模擬インタビューを実施)  等など  

申込み、もっと詳しい情報はこちらから⇒ http://www.beanstar.net/event/mt/

投稿者 鶴野充茂 : 06:23 | コメント (0) | トラックバック

2005年10月30日

[つるの式39]話が通じない時

なんでこの人、分かってくれないんだろう

仕事でそんな風に思うことってありませんか?

説明しても、説明しても、話が通じない時です。

どうしてこれだけ時間をかけて細かく丁寧に話しているのに通じないのか、
同じ言語を使っているはずなのに、どうして理解できないのか、
だんだんイライラして、しまいにコミュニケーションを諦めてストップ
してしまうということが、かつての私にはよくありました。

「んんん、もういい! もう知らん!」と。

自分の仕事は常に「提案すること」だと思っていたので、「今までとは違うこと」をいろんな人に説明・説得して回る必要がありました。そうすると、当然ながら反対する人はいるし、そもそも話を聞こうとしない人も多いわけですね。で、協力してくれない人と話をしているとストレスがどんどんたまるのです。

ところがある時、「Essential(必要不可欠)」と「Desirable(あると望ましい)」という概念を覚えて、この問題がスッと解決したんです。

Essentialというのは、最低限おさえるべきポイント。必須条件ですね。

Desirableというのは、あった方がいいけど、なくてもいい、というポイントです。

つまり、「人とわかり合うこと」って、ほとんどの仕事では、「Essential」じゃないと気づいたんです。

それまでの自分は、仕事を進めるためには、「わかり合う」必要があると思ってました。もちろん、わかり合えるに越したことはないですよ。人間関係は円滑な方がいい。

でも、仕事を進める上で「わかり合う」ことは必須条件ではありません。だから「Desirable」として処理していこうと考えるようになったのです。

仕事で必要なのは、考えて、やってみて、確かめて、もっと良い方法を見つけていくことです。とにかくどんどん進めていく必要がある。そのプロセスごとに、関係者同士すべての人がわかり合う必要はないんですね。

私の場合は、これで気が楽になりました。

微妙な差に見えますが、達成目標の捉え方に決定的な差があるのです。

以前の私は、わかり合うことと仕事を進めることが同じだと思ってました。
でも、実はこの2つは質的に違うものなんです。だから切り分けて考えるだけでとてもやりやすくなりました。


一方で、仕事の人間関係って、その良し悪しによって仕事の進み方に影響を及ぼすことも事実です。

反対されたり邪魔されると課題が増えるし、ひどいと悩みの種にもなります。


そこで私がとったアプローチは、「理屈で説得しない」という方法です。


いくら話をしても分かり合えない相手は、理屈では無理です。

ひょっとすると、異なる価値観や考え方で数十年を生きてきた人の発想をちょっと口説いたくらいで変えさせようとすることの方が無理があるのかもしれません。

もし、そうだとしたら、理屈で相手を説得せずに、相手に協力してもらう方法を考えた方がいいんじゃないか、と。

でもそんなこと、一体どうやって?


その前に、たとえば、あなたの周りにこんな人はいませんか?

・言ってることは分かるけど、協力したくない人
・言っていることには賛成できないけど、協力してもいいかなと思う人

もし思い当たる人がいたら、考えてほしいんです。


言っていることは分かるけど、協力したくない人というのは、
あなたが都合の良いように利用されるように感じるなど、その相手自体に不信感を持っていたりしませんか?


言っていることには賛成できないけど、協力してもいいかなと思う人というのは、結論は違っても自分のことは尊重しているとか、相手のこと自体を信用しているとかいう感じではありませんか?


自分が相手に対して心を開く時とは、逆に言うと相手が自分のことを受け入れてくれたと感じた時のように思うのです。だとしたら、答えがどうであれ、人として尊重してくれたかどうかがポイントではないかと。

賛成だから味方で、反対だから敵、というんじゃなくて、賛成でも反対でも味方、一緒に共通のテーマを考える同志、というスタンスです。

こういう関係になるには、 「理屈」よりも「思い」がけっこう効きます。

何をしたいのか、それはなぜなのか、どうして今なのか、をはっきり伝える。

ここで、自分のためじゃなくて、全体のためにどうしたいのか、というのがポイントです。また、「みんなこうすべき」じゃなくて、「みんなのために自分はこうしたい」の方が聞く側としては、受け入れやすいですよね。

こういう風に「思い」を聞かされると、こちらも自分のことだけじゃなくて、みんなのことを考えて判断するようになります。

そうすると、たとえ個人的には苦しい決断でも、もし「思い」に共感すれば、協力する気になるように思いませんか? だって、「みんなのために」の中には自分の存在も含まれているわけですからね。


 これをつるの式コミュニケーション・メソッドでは、
 「理屈より思いの法則」と呼びます。


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    まとめ: つるの式(39)理屈より思いの法則
  
  ・ ビジネスでは、「わかり合う」ことを目的にしなくていい
  ・ それでも「わかり合う」必要がある時には、理屈で説得しない
  ・ 効果的なのは、「みんな」が含まれた「思い」を伝えること
  ・ 思いは共有しやすく、協力にもつながりやすい

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投稿者 鶴野充茂 : 14:36 | コメント (0) | トラックバック

2005年10月25日

時代にあわせた呼び名

言葉って常に変化していますよね。放っておいたら、なんだかとても違和感のある呼び名がありますよね。

たとえばこれ。

売りさばき

法務局に行って、収入印紙を買って領収証をお願いしたら、「収入印紙等売さばき証明書」というのを出されました。

昔はこの言葉で良かったんでしょうけど、今見ると、ちょっとおかしい。

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投稿者 鶴野充茂 : 16:10 | コメント (0) | トラックバック

2005年10月19日

[つるの式38]一瞬で関係を壊す表現

もし、人間関係に強くなるコツを知りたいと思ったら、逆に、こうすると確実に失敗する、という方法を覚えておいて損はありません。食べられるキノコを探す時には毒キノコも知らないと危ない、というのと同じイメージでしょうか。

人間関係が壊れるきっかけは、往々にして、ちょっとした言葉のやりとりが原因です。片一方がムッとし、もう片一方はそのことに気づきません。

でも、次の瞬間、ムッとした側の人が、感情を抑えきれずに不用意な発言をすることで、関係は破綻するのです。

ムッとした時に、我慢できるかどうかには個人差がありますが、ムッとさせるきっかけは意外と単純ですから、ぜひ記憶に留めて置かれると良いと思います。

最も分かりやすいのは、相手の価値を拒絶する言い方です。


・ 「そんなことも分からないのか」

・ 「だからお前はダメなんだ」

・ 「○○のくせに」(これはあんまり言わないか)


なんていうのがあります。

これ、上司から部下への言葉のように思うかもしれませんが、部下から上司にも同じように使えます。


実は私、これで以前に大失敗したことがあります。(だから自信を持って言えます!)

まだ、会社員時代に、ヨソから移ってきた上司の方針が見えなくて、私はちょっとイライラしていました。

3ヵ月以上も経っているのに、まだ方向性を出さない2段階上の上司に対して、何を考えているのかを聞き出そうと、業務の優先順位や部署の達成目標のイメージについて、いろんな角度から質問をし、意見を出していたのです。

今、決めようとしているところだから」。

その上司がぼそっと言った一言に、とっさに私はこう言ってしまったのです。

え! まだ、決まってないんですか?

この一言で、私とその上司の関係は、壊滅的になりました。

今でもはっきり覚えています。一瞬、息が詰まったような無言の空間が広がったと思ったら、次の瞬間、上司の顔が真っ赤になって、細長い目が引きつった丸くてキツイ怒りの目になり、彼の声のボリュームが上限に振り切りました。

でも、その時、なぜその上司がそんな風に烈火のごとく怒り出したのか、正直に言って私にはまったく理解できませんでした。だって、決める立場の人が決めないで、組織が動くわけないと思っていたからです(今でもそう思います)。

ただ、正直に思っていることをそのまま言うのは、ちょっと思慮が浅かった。自分の未熟さを今になって反省しています。


数年後、何気に読んでいたトム・ピーターズの本の中に、こんな一文を見つけました。

上司にとって、自分の判断に確信が持てないことを部下に悟られることほど怖いことはない」。


これ、ほんとです。しっかり確認しましたから。


でも、そういう言葉は無意識のうちに使って、原因が分からないまま関係が壊れてしまうことが多いんですよね。数年前の私のように。


反対に、相手との関係を強化するには、この逆にすればいいわけです。つまり、相手がいかに価値ある存在かを伝えること。

「すごいね~」「さすが○○さん!」
「お、どこのイケメンかと思ったら○○さんじゃないか」
「あの時の○○さんのアドバイスが決め手かもしれないな」
「○○さんのお陰ですよ」

まだまだありますよね。「真面目におだてる」表現だと考えてもいいかもしれません。足りないことを見つけるのは簡単ですが、充足している価値を認めるのって、意外と難しいんですよね。良いトレーニングになります。ぜひお試しください。


でも、上司との関係が崩壊する時に戻ったとして、今だったら、一体どう言うのでしょうね。

「さすが! こんなに早く、見えてきましたか!」

ちょっとわざとらしいなあ。

「じゃあ本気で取り組む英気を養うために、2-3週間、お休みをいただきます」

コレかな。


これを、つるの式コミュニケーション・メソッドでは、
切るもつなぐも価値次第の法則」と言います。

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    まとめ: つるの式(38)切るもつなぐも価値次第の法則
  
 ・人間関係に強くなるには、関係を崩壊させる条件を知るのも一つ
 ・どんな立場であれ相手に自分の価値を拒絶されるとダメージが大きい
 ・部下は無言のうちに心を閉ざし、上司は怒り狂う
 ・相手の価値を認めていることを伝えれば、関係は円満だ

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投稿者 鶴野充茂 : 09:55 | コメント (0) | トラックバック

2005年10月13日

ブルーレットおくだけ恐るべし

「ブルーレットおくだけ」って、ありますよね?

okudake.gif

トイレの「置くだけタイプ」のものって、ゆっくり考えてみたら、似たような商品がたくさんありますよね?

でも、「ブルーレットおくだけ」のブランド力が、ピカイチですよね?

で、こういうの、一度買ったら、次からは詰め替え用を買いますよね?

その時、「ホントにうちにあるのって、ブルーレットおくだけ、だっけな」って思う時、ありませんか?

さっき、一瞬、私はそう思いました。


詰め替え用のパッケージを見る。どーも、形が違うように思う。でも、そのスーパーには、ブルーレットおくだけのその形のものしか置いてません。(だから、ブルーレット置く、だけ?)

でも、世の中、「ブルーレットおくだけ」しか記憶になければ、自分のウチのトイレの上にのっていて、何ヶ月も水をかぶり続けているカラの「おくだけ」は、やっぱり「ブルーレットおくだけのはずだ」としか思えませんよね?


いや、なんとなく違和感はありました。詰め替えカートリッジの形に見覚えがなかったんです。


でも、「ブルーレットおくだけ」しか記憶になければ、「モデルチェンジかな? それともバリエーション?」というくらいの疑問しか持たないものです。

それで、「同じブルーレットおくだけなら、どんな形でも使えるだろう」と思ってレジに持って行きました。


そんなこんなで、買って帰って、銀色のカバーをはがして出てきたのは、青い円柱型の小さなかたまりでした。


ま、ブルーレットというくらいですから、ブルーです。


しかし、どう考えても合わない。形が違う、というよりも、今まで使っていた「ブルーレットおくだけ」のはずのカートリッジは、

プラスチックの中に入った液体だったはずなのです


で、目の前にあるのは、固形です。


「こ、これは、自分を試されている!」と思いましたね。


仕方なく、カッターを取り出し、カラになって久しい「ブルーレットおくだけ」のはずのカートリッジに切り込みを入れ、

そこから「詰め替え用」の固形ブルーレットおくだけを押し込んで、「詰め替え」ました。

okudake2.gif ←うちにあったのはこのタイプ


手は真っ青になりました。なんてったって、ブルーレットって言うくらいですからね。

石鹸で洗ってもなかなか取れない青です。(しぶとい汚れを落とすにはそれ以上のしぶとさで対抗?)


しかも、ニオイ強烈。なんてったって、トイレ用芳香剤ですからね。

クラッカーをかじっても、チョコレートを食べても、ブルーレットをかじっているような感覚です。

しかも、ちょっとヒリヒリする。


今から、ブルーレットおくだけを買いに行こうとしている方、

絶対に素手で触らない方がいいです。

「おくだけ」って言うだけのことはあります。


ランキングって言うだけのことはあります。


投稿者 鶴野充茂 : 19:20 | コメント (0) | トラックバック

2005年10月10日

[つるの式37]逆にこういうのどうですか?

3というのは、マジックナンバーです。

人は、話を聞いたり本を読んだりしている時に、3回くらい驚きや発見があると、満足します。(つるの式:「へぇ~ほぉ~はぁ~の法則」)

「それには3つの理由があります」と言われると、なんだか専門家っぽい説得力を感じます。

たて続けに3回くらい会うと心理的な距離が一気に縮まります。

1回くらい食事をご馳走になっても忘れますが(!)3回ご馳走になると忘れられなくなります。

同じように、3回拒否されると次のチャレンジをする気が失せます。

「これ、どうですか?」 「話にならない」
「今度はどうでしょう」 「ぜんぜん違う」
「今度こそ、いかがですか?」 「ちょっと邪魔しないでくれる?」

こんな感じなら、もう撃沈ですよね。私がこんな態度をとられたら、もう2度と話そうと思わないかもしれません。


でも、こんな極端な表現ではないとしても、気づかずに何度も拒否し続けている人って意外と多いんですよね。

たとえば、イベントや食事に誘われて日が合わなくて断ってしまう場合。忙しい時、何度か日を聞かれた後に「ぜんぜん時間がないからしばらくダメ」とだけ言ったりしてませんか?

会議で、誰かが何気なく口にしたアイデアを繰り返し「面白くない」「無理だ」と言ってしまってませんか?

部下や子どもを注意する場合に、「あれダメ」「これダメ」とたて続けに叱ってしまっていませんか?


そんな時は、大体、断らざるを得ないんです。そう言わざるを得ない。

でも、言われる方からしたら、結構ダメージを受けますよね。理屈じゃなくて心の底の方でじんわりと。

否定され続けていると、その人と関わること自体がイヤになってくるんですよね。そうすると、本人が意識するかどうかは別にして、関係が疎遠になっていくことも珍しくありません。

そんな時、もし、その相手との関係を大事にしたいのであれば、ぜひ活用したい表現があります。

それは、次のような表現です。


「逆に、こういうのはどうですか?」


「No」と言い続けるんじゃなくて、逆に相手に提案する。
自分が良いと思うプランを言ってみる。

「逆に、こういう風にしたら?」

「逆に、この日は?」

「逆に、こっちを変えてみたら?」

「逆に、こういうところはいいよね」


「それはダメ」と言う時は、大体、自分も「良く分からないけど、それは受け入れられない」という中途半端な状態なのです。自分がはっきり分かっている訳でもないのに、「それはダメ」とだけ言うのって、考えようによっては、けっこう横柄な態度ですよね。

大人のコミュニケーションでは、意見を言ったら、必ずその理由が必要です。

「どうしてかと言うと(理由)」相手が納得できないからです。

理由が言えないなら、もっといい案を出すしかありませんよね

それが同じ目線に立った、対等の関係というものです。


「逆に、こういうのはどうですか?」というと、相手からの歩み寄りを感じます。

あなたのプランには賛成できないけど、一緒に考えてるよ、あなたの存在は受け入れているよ、という印象を与えられます。

この一言で、言われた方も救われた気持ちになりやすいのです。


これをつるの式コミュニケーションメソッドでは、
すべてノーなら逆提案の法則」と言います。


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     まとめ: つるの式(37)すべてノーなら逆提案の法則

  ・ 何かを提案された時、どうしても「No」を繰り返さざるを得ないこともある
  ・ 「No」を繰り返されると、相手は自分の存在を否定されたように感じやすい
  ・ そんな時には、「逆に、こういうのはどうですか?」と改案を言おう
  ・ この一言が、関係をつなぎとめることもある

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知ってました? ランキングって常に変化しています!

投稿者 鶴野充茂 : 18:54 | コメント (0) | トラックバック

2005年10月07日

[つるの式36]成長している人

一番成長できる時に、こんなことやってちゃダメだと思って起業しました

あるベンチャー企業経営者が、私の取材の質問に対して答えた言葉です。

彼は当時25歳。数年前のことのですが、今でもはっきり覚えています。


この一言が当時の私の心にグサッと刺さったからです。


それまでの私は、「やりたい仕事」(現在)と将来の「自分のキャリア」(未来)についてのイメージはなんとなくありましたが、「自分が成長しているかどうか」(現在進行形)という視点は持っていませんでした。

でも、彼のこの一言で自分の中のもやもやした気持ちの理由がはっきり分かったのです。

そうか、自分は仕事が面白いかどうか、将来につながるかどうかじゃなくて、まず、今取り組んでいる仕事の内容やスピードに「退屈」してるんだな、と。

仕事でわくわくしている時って、彼の言葉で言うと「成長している」時なんだと思います。わくわくするには新鮮な感覚が必要だから。たとえ同じことに取り組んでいるとしても、見方が違うとか、自分の中での意味が違うとかね。

で、当時の私は、そういうわくわく感をどうしても持てなかったんですね。なんだかこう、やるべきことを粛々と進めているような感じだったのです。


それで会社の定期面談で、私は上司にこの気持ちをぶつけてみました。

「成長している感覚が持てないんです」と。

すると、こんな答えが返ってきました。

「そんなに毎日毎日、成長するものかな」。


あ゛~、その答えでは、一緒に仕事ができない。瞬間的、直感的にそう思いました。


今では理解できますよ。上司がそう答えた気持ちも理屈も。

大体、成長カーブを考えると、大人になっていく時が一番スピードが速いですよね、きっと。成熟すると成長のスピードは鈍化します。鈍化している人には、成長って日々のテーマじゃないのかもしれません。

「そんな、答えのない悩みをウジウジ考えずに、とにかくしっかり仕事してよ」
みたいな感じだったかもしれません。

でもね、その時の私はこう考えてしまったんです。

「マネジメントの仕事って、全体のアウトプットを高めるためにスタッフを成長させることなんじゃないの?」と。

その後、すぐに異動願いを出しました。

この時の気持ちは、今、研修のカリキュラムなどを考える時にとても大きなヒントになっています。うまく活かせば、自分の中にある限界感を打破するきっかけになり、見過ごすとモチベーションが上がらないからです。

成長って、人によっていろんな形があると思うのです。きっと、異動や転職、起業といった立場・役割の変化を伴うものばかりでもないでしょう。私が特に重要だと思うのは、新しい視点、見えなかったところが見えるようになる体験です。そして、それに伴う驚きと発見です。


そして伸びてる人って、この成長している感覚(=成長感)とうまく付き合っているんですよね。

たとえば、今取り組んでいることが「イヤというわけではないが、このままの延長線上に自分のゴールがあるわけではない」という場合。閉塞感で悩みますよね。前進していくインセンティブがないので、そのままでは成長感を持てません。

こういう時、伸びる人は、周囲にはたらきかけて自分で転機を仕掛けていきますが、伸びにくい人は、ただ状況の変化を待ちながら(悶々としながら)現状維持を続けます。

また、売上目標などがあって、難しい課題をクリアしなければならない(=成長せざるを得ない)人たち(たとえば経営者など)は、人と会ったりセミナーに出たりして目標達成のヒントを探し、成功するまで工夫を続けています。

つまりこの時、カギを握るのは、人との関わりなんですね。

新しい視点は往々にして人から得ます。新しい発想は誰かの何気ない一言がきっかけになったりします。本を読んで気づきを得たとしたら、それは本を書いた人からもらった視点です。なぜ多くの会社の社長が「こんな話を聞いてきたよ」と自慢げに社内で話をするかというと、誰か他の人からヒントをもらった喜びと、その視点をシェアしたいという思いからです。

そう考えると、成長のために人と積極的に関わることって、とても重要だと改めて思いますね。特に、エネルギーの強い人や自分とは違う発想をする人とね。


もう1つ。経営本やセミナーでよく出てくる考え方で、儲けたかったら先に仲間に儲けさせなさい、みんなが儲かると自分も自然と儲かるから、というのがあります。先に与えるとやがて返ってくるとか、一人で成功するのは難しいがみんなで成功するのは簡単だ、というような発想です。

これを参考にすると、自分が成長したかったら、周りの人が成長するきっかけを提供すればいい、と考えることもできます。与えたら返ってくる、と。

たとえば、上司や同僚がダメだと文句を言ってないで、その人たちがどうすれば成長するかを考えてみる。そして、ダメな人は、あなたをもっとクリエイティブに成長させてくれるきっかけを与えてくれているのかもしれないと考えてみる、とかね。

いずれにせよ、もし、自分が自分のことをまだまだこれから成長できる人だと思っているのなら、成長余力があるのに成長する努力をしてないのは、なんだかもったいないことですよね。可能性をギリギリまで使い込んでみる、それでどこまで成長できるかに挑戦してみる、という発想って、有りだと思いませんか? 

 これをつるの式コミュニケーション・メソッドでは、
 「自力でつかむ成長感の法則」と呼びます。

 ランキングも自力でアップできるか!? いえいえ、皆さんのお陰です。

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     まとめ: つるの式(36)自力でつかむ成長感の法則

    ・ 自分の「成長感」を意識するようにしよう
    ・ 成長感を持つには、まず自分から動く、仕掛ける
    ・ ヒントは人との出会いにある
    ・ 成長感を得るにはまず相手から、与えれば返ってくる

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投稿者 鶴野充茂 : 12:53 | コメント (2) | トラックバック

2005年10月04日

大入超満員御礼! 10月のメデコミ会

10月3日(月)、10月のメデコミ会を開催しました。いつもの様に会場の様子を写真でご紹介します。

いい季節になりました、10月のメデコミ会

 

大入り超満員のため、枚数を大幅に増やしてご紹介します

 

冒頭、読売新聞の取材が入りました

 

今月のイケメンショットです(?)

 

初めての方、常連になりつつある方など顔ぶれいろいろ

 

9/22のマスコミ夜話会の講演を聞いて参加していただいた方々も

 

次回は、11月7日です!

オ! ランキングも上下動しています。

投稿者 鶴野充茂 : 15:47 | コメント (0) | トラックバック

2005年10月03日

鶴岡秀子の元気がでる教室(10/27)

今月のテーマ: 「転機のつくりだし方~偶然を必然に~」

今回は、現状を打破するきっかけや、具体的なヒントを求めている人には、とても良い機会になるはずです。「使える発想」や具体的で簡単にできるワークなどが盛りだくさんです。
 

 「成功する人って、転機のつくり方がうまいと思うんです」
 
前回の元気がでる教室に参加された方の何気ないこの一言が、鶴岡さんの心を刺激しました。「た、確かに!」と。

じゃあ、転機って一体なに? 転機を「つくる」ってどういうこと?

一つずつかなりの時間をかけて細かく解きほぐし、その仕組みがようやく見えました。

出来事に振り回されずに、自分できっかけを作って面白い毎日を送ってもらいたい。転機を「勝手に起こるもの」から「味方」にしてほしい。鶴岡さんのそんな気持ちが今回のセミナーに溢れています。
 
日頃忙しくてゆっくりと考える時間が取れない方、最近ちょっと疲れているなあと思う方、あるいは、何か具体的な目標を持って、わくわく楽しい毎日を送りながら実現していきたい方には特にお勧めします。

 「転機って、待つものじゃなくて、自分からつくるものなんだ」

このセミナーの後、きっとこんな風に感じていただけると思います。

今月も、元気でますよ。
 
 
 申込みはこちらから ⇒ http://www.beanstar.net/event/genki/
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 ◇ 内容(抜粋)
 
  ・転機の時は、転機に気づかない!?
  ・2種類の「転職」
  ・転機とは○○ではなく○○
  ・転機づくりに効く! 「○○付け能力」
  ・ちょっとした○○さえあればいい
  ・自分の心に素直になる
  ・まずは人生のストーリーを描こう
  ・転機をつくるストーリーに大切なのは○○○○○○
  
  等など、現状を打破するヒントが盛りだくさんです。
 
 ◇ 日時:10月27日(木)19時半~21時
 ◇ 場所:東京・高輪 ビーンスター・オフィス
 ◇ 参加費:5,000円 (前払い)
 
 ◇ 申込み方法 下のページから申し込んでください

 http://www.beanstar.net/event/genki/
 前回までの参加者の声や講師の鶴岡秀子さんについても↑に掲載しています

投稿者 鶴野充茂 : 16:29 | コメント (0) | トラックバック

日米における最新・選挙キャンペーンとイメージ戦略(10/14)

記憶にも新しい9/11の衆議院総選挙。今回はおそらく初めてPR会社が各党のイメージ戦略を担ったと注目された選挙でした。

「舞台裏がどうなっているのか知りたい!」

そう思った私は、今回の選挙はもちろん、いち早く選挙キャンペーンを手がけ、この分野では先行している米国の事情にも明るいフライシュマンヒラード社と交渉し、日米の選挙の裏側でどのようなドラマが繰り広げられているのかを紹介してもらうことになりました。

今回の選挙で特筆すべきことは、無党派層の投票率が伸びたことです。

これ、実は重要なポイントなんです。日頃、選挙に行かない人や支持政党を持たない人の注意をひきつけ、興味を持たせ、選択させて、投票所に足を運んで実際に投票してもらうには、数々のハードルがあります。

これを乗り越えるために、見えないところで、見えない形で、さまざまな情報発信をしていたのです。

どこにいてどんな反応をするかが読めない人たちを相手に、メッセージを発信するのは、企業のマーケティングと似ているところが多々あります。選挙の独特な考え方も含まれていて、政治に興味のない人でも今回の選挙の裏側は学ぶべきポイントがたくさん含まれていたように思います。

さらに、米国の選挙キャンペーンはもっと面白いんです。世論調査会社や選挙専門広告会社、スピーチライター、PR担当者、どのエリアをどんな順番で遊説するかを決める人など、さまざまな専門家がいて、一大産業になっています。そんな観点から、日本もいよいよ大きく動き始める時が来たのかもしれません。

講師は、フライシュマンヒラードジャパンの田中慎一社長と、米国選挙PRコンサルタントのダグラス・ターナー氏です。
 
会場の都合により、20名限定です。お早めにどうぞ。
 
申込みはこちらから ⇒ http://www.beanstar.net/event/CB/
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 ◇ 内容(抜粋)

 1部 米国の選挙キャンペーンの舞台裏
   ・米国における選挙キャンペーンとは?
   ・ここまで進んでいる!舞台裏で繰り広げられる戦術の数々
   ・知事選からあの大統領選まで―実例紹介
 2部 衆院選から学ぶ―選挙のコミュニケーション戦略
   ・日本中が注目した衆院選の舞台裏
   ・日本でも進化している!政治のコミュニケーションの実態
   ・選挙のコミュニケーション戦略 その秘訣とは?
  等など

 ◇ 日時:10月14日(金)19時半~21時
 ◇ 場所:東京・築地 フライシュマンヒラード

 ◇ 講師:ダグラス・ターナー氏(米国選挙PRコンサルタント)
       ※前半は英語ですが、日本語の通訳が入る予定です
      田中慎一氏(フライシュマンヒラードジャパン代表取締役社長)
      
 ◇ 参加費:5,000円 (前払い)

 申し込みはこちらから↓
 http://www.beanstar.net/event/CB/

投稿者 鶴野充茂 : 16:22 | コメント (0) | トラックバック

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