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2005年10月10日

[つるの式37]逆にこういうのどうですか?

3というのは、マジックナンバーです。

人は、話を聞いたり本を読んだりしている時に、3回くらい驚きや発見があると、満足します。(つるの式:「へぇ~ほぉ~はぁ~の法則」)

「それには3つの理由があります」と言われると、なんだか専門家っぽい説得力を感じます。

たて続けに3回くらい会うと心理的な距離が一気に縮まります。

1回くらい食事をご馳走になっても忘れますが(!)3回ご馳走になると忘れられなくなります。

同じように、3回拒否されると次のチャレンジをする気が失せます。

「これ、どうですか?」 「話にならない」
「今度はどうでしょう」 「ぜんぜん違う」
「今度こそ、いかがですか?」 「ちょっと邪魔しないでくれる?」

こんな感じなら、もう撃沈ですよね。私がこんな態度をとられたら、もう2度と話そうと思わないかもしれません。


でも、こんな極端な表現ではないとしても、気づかずに何度も拒否し続けている人って意外と多いんですよね。

たとえば、イベントや食事に誘われて日が合わなくて断ってしまう場合。忙しい時、何度か日を聞かれた後に「ぜんぜん時間がないからしばらくダメ」とだけ言ったりしてませんか?

会議で、誰かが何気なく口にしたアイデアを繰り返し「面白くない」「無理だ」と言ってしまってませんか?

部下や子どもを注意する場合に、「あれダメ」「これダメ」とたて続けに叱ってしまっていませんか?


そんな時は、大体、断らざるを得ないんです。そう言わざるを得ない。

でも、言われる方からしたら、結構ダメージを受けますよね。理屈じゃなくて心の底の方でじんわりと。

否定され続けていると、その人と関わること自体がイヤになってくるんですよね。そうすると、本人が意識するかどうかは別にして、関係が疎遠になっていくことも珍しくありません。

そんな時、もし、その相手との関係を大事にしたいのであれば、ぜひ活用したい表現があります。

それは、次のような表現です。


「逆に、こういうのはどうですか?」


「No」と言い続けるんじゃなくて、逆に相手に提案する。
自分が良いと思うプランを言ってみる。

「逆に、こういう風にしたら?」

「逆に、この日は?」

「逆に、こっちを変えてみたら?」

「逆に、こういうところはいいよね」


「それはダメ」と言う時は、大体、自分も「良く分からないけど、それは受け入れられない」という中途半端な状態なのです。自分がはっきり分かっている訳でもないのに、「それはダメ」とだけ言うのって、考えようによっては、けっこう横柄な態度ですよね。

大人のコミュニケーションでは、意見を言ったら、必ずその理由が必要です。

「どうしてかと言うと(理由)」相手が納得できないからです。

理由が言えないなら、もっといい案を出すしかありませんよね

それが同じ目線に立った、対等の関係というものです。


「逆に、こういうのはどうですか?」というと、相手からの歩み寄りを感じます。

あなたのプランには賛成できないけど、一緒に考えてるよ、あなたの存在は受け入れているよ、という印象を与えられます。

この一言で、言われた方も救われた気持ちになりやすいのです。


これをつるの式コミュニケーションメソッドでは、
すべてノーなら逆提案の法則」と言います。


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     まとめ: つるの式(37)すべてノーなら逆提案の法則

  ・ 何かを提案された時、どうしても「No」を繰り返さざるを得ないこともある
  ・ 「No」を繰り返されると、相手は自分の存在を否定されたように感じやすい
  ・ そんな時には、「逆に、こういうのはどうですか?」と改案を言おう
  ・ この一言が、関係をつなぎとめることもある

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投稿者 鶴野充茂 : 2005年10月10日 18:54

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