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2008年01月29日
不安にさせないメッセージ
再生紙偽装問題。どうなるの? と思っていたら、アスクルからメールが届きました。
これが意外とよくまとまっていて感心したので、紹介します。
古紙パルプ配合率の表示および古紙配合商品に関するお詫びと弊社対応について
日頃よりアスクルサービスをご利用いただき、誠にありがとうございます。
さて、一連の製紙会社の古紙配合率偽装問題をうけ、弊社が取り扱っております古紙配合商品につきましても、各仕入先に対する調査により、古紙パルプ配合率の表示と実際の古紙パルプ配合率に乖離がある商品が多数あることが判明いたしました。
結果として、弊社のカタログおよびWEB等での表示ならびに、商品表示に誤りが発生することとなり、お客様には大変ご迷惑をおかけしておりますことを心よりお詫び申し上げます。
弊社といたしましては、法令遵守を基本とし、お客様の購買代理人として、正確な環境情報の提供を目指してまいります。なお、環境対応表示に誤り等が判明した場合には、すみやかに最新情報をご案内してまいりますとともに、お客様にできるだけご不便をおかけしないよう、また紙資源を無駄にすることのないよう心がけて対応してまいります。
現在、各製造委託先および各仕入先に対して古紙パルプ配合状況の調査を実施中であり、古紙パルプ配合率の表示に乖離があると報告を受けた商品につきましては、お客様からのご注文の受付をいったん停止させていただいております。また、該当する商品リストを弊社ホームページでご案内させていただいております。
(以下略。以上、アスクルの顧客向けメールから引用)
一体、何に感心したかと言うと、
・起こったこと
・今後、どうしていくという自分たちの方針
・取引に関する影響などの現状、詳しい情報の場所
が簡潔にまとめられていること。 とりわけ、次の部分がいいな、と。
弊社といたしましては、法令遵守を基本とし、お客様の購買代理人として、正確な環境情報の提供を目指してまいります。なお、環境対応表示に誤り等が判明した場合には、すみやかに最新情報をご案内してまいりますとともに、お客様にできるだけご不便をおかけしないよう、また紙資源を無駄にすることのないよう心がけて対応してまいります。
何かいいと思いません? ルール と スタンス と 心がけ が、リズム良く入ってます。
自覚している責任としては、「法令順守」「情報提供」です。
でも、消費者として気になるのはそれだけではありません。
そう、偽装でも何でも、回収されて、それをゴミにしたら、何やってるのかわかりませんよね?
それで、「不便をかけない」+「紙資源を無駄にしない」と。
これって、今、販売会社が出せる、最も有効で必要充分なメッセージだと思うんです。
消費者からすると、不安にさせないメッセージの良い例ですね。
単なる1つのお知らせメールなのですが、これは参考になりました。
今日も1つ、自己演出コミュニケーションの勉強ができました!
投稿者 鶴野充茂 : 18:35
2008年01月27日
講演準備中
静かなオフィスで講演準備をしています。
気がついたら、新しく買ったサイバーショットでテスト撮影ばかり。
果たして間に合うか!?
おっと現実。
投稿者 鶴野充茂 : 15:25
2008年01月26日
口説き力判定テスト
ATOKのジャストシステムが「口説き力」判定テストのサイトをやっています。
日本語力テストと性格診断テスト。
私の「口説きタイプ」は、「指一本で世界を操る怪物トレーダー型」でした。
「勘の鋭いあなたは、口説き方も本質にズバリと切り込むタイプ。交渉の規模が大きければ大きいほど、集中力も研ぎ澄まされていきます。ハイリスク・ハイリターンな人生が続きそうです。豊かなインスピレーションと、わずかな情報から本質を見抜く予測力があなたの切り札。取引や駆け引きに長けたタイプです。」
だそうです。
こういう診断結果って、履歴書に書いて通用したら面白いですよね。
「口説き」や「交渉」の本を書く時、著者略歴のところに書いてみようかな。
投稿者 鶴野充茂 : 15:50
2008年01月24日
PR業界就職をテーマに講演します(2/3)
2月3日(日)に、広告労協主催の広告業界就職フォーラムで「PR(広報)の仕事とキャリア」について講演することになりました。
850人定員(!)のイベント。毎年、東京・京都で開催していて、私もここ4-5年、毎年、講演の機会を頂いています。
投稿者 鶴野充茂 : 16:19
2008年01月17日
「コミュニケーション」の仕事
コミュニケーションの仕事の醍醐味は、
普通ならなかなか伝えにくいメッセージを相手に伝えるところにあります。
そのために「注目してもらう」「目立つ」仕組みを考えたり、
「わかりやすく」加工したり、「記憶に残る」工夫をしたりします。
この時、純粋にメッセージ発信の効果・効率を追求するほど、
その「伝達」の工夫をする人たちの存在は見えにくくなる傾向があります。
このニュースがまさにそんな例でしょう。
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阪神大震災で、語り継がれた「なぞ」があった。電話がつながらず、行政機能もまひした当時、各地の避難所などでひときわ目立ち、被災者と家族や友人を結んだ赤い枠の伝言メモだ。誰がこの用紙を用意したのか分からないままだったが、震災から13年を前に、研究者が「広告マンのアイデアだった」と明らかにした。近く日本災害情報学会の会報で公表する。
震災を映像などで伝える「人と防災未来センター」(神戸市)の「防災未来館」。避難所の様子を伝える写真には、赤枠の張り紙がずらりとならぶ。A3判とはがき大。上部に「私はここに居ます」「We are Here」と印刷され、その下が伝言欄になっていた。
当時、神戸市広報課長だった桜井誠一・保健福祉局長は「ずっと気になっていたんです」と言う。市庁舎の玄関にいつの間にか大量の張り紙の用紙が積まれていた。誰が届けたのかわからず、「海外のレスキュー隊では」とうわさされた。
調査した吉井正彦・国立民族学博物館客員教授によると、博報堂関西支社(大阪市北区)が届けたものだった。
(以下、詳しくはこちらから記事をご覧下さい。いい記事です)
(1/14/08付 朝日新聞)
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こんな専門家の仕事をしたいですね、とか
本当にプロの仕事ですね、みたいな話は当然あるのだと思いますが、
私が最も感心するのは、
何年も前の「仕事」を後輩が見つけて、
それを「歴史」だと世の中に発信したこと。 しかも当時の写真付で!
それをまた朝日新聞の記者が、「それはニュースだ」と記事にしたことです。
存在が見えない、でも「いい仕事」をした「人」の存在を認めて
それを「こんなに素晴らしい仕事をしたのはこの人たちだ」と「伝える」。
それぞれの仕事が、また、コミュニケーションの仕事をする人たちの励みになりますよね。
本日、阪神・淡路大震災から13年を迎えます。
元気で生きていることに感謝し、今日もいい仕事ができるよう努めたいと思います。
投稿者 鶴野充茂 : 07:03
2008年01月15日
行動を促すメッセージ
目の前の相手に「こういうこと」をしてもらいたい。
でも、それを直接的に言ったって、必ずしも聞いてもらえる訳ではない。
コミュニケーション力、メッセージ力というのは、そういう場面で最も試されますよね。
これ、何だか分かりますか? ある目的で、壁に貼られているメッセージなのですが。
女性で分かったら、すごい。
・・・
男性トイレの壁に貼られているメッセージです。
直訳はあえてしませんが、「もう少し近づいてください、汚れますから」というメッセージ。
同じメッセージを伝える表現(少し婉曲的なもの)としては、私が知っているだけでも数種類はありますが、私はこれが一番好きです。(?)
これ、日本国内の飲食店のトイレに貼ってあったんですよ。
その他、日本語表記はありません。結構、チャレンジングですよね。
でも、メッセージって、本来、受け手を選ぶんですよね。
伝えられる人に絞って伝えることで、伝わりやすくなる。
それ以外の人は、諦めているんです。
そうすると、受け手も、「あ、これは自分に向けられたメッセージだ」と気づく。
上のメッセージも、
「理解できるなら、・・・分かってるよね?」という気持ちが一緒に運ばれてくる。
そうやって、行動が促されるのだと思います。
1つ素朴な感想を付け加えるならば、
このメッセージはもう少し小さい字の方が効果的かもしれません。
その方が近づいて見るから。
どちらかと言うと、
酔ってる人向けなんですよね。これ。
今日も1つ、自己演出コミュニケーションの勉強ができました!
投稿者 鶴野充茂 : 10:35