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2008年01月17日

「コミュニケーション」の仕事

コミュニケーションの仕事の醍醐味は、

普通ならなかなか伝えにくいメッセージを相手に伝えるところにあります。

そのために「注目してもらう」「目立つ」仕組みを考えたり、

「わかりやすく」加工したり、「記憶に残る」工夫をしたりします。

 

この時、純粋にメッセージ発信の効果・効率を追求するほど、

その「伝達」の工夫をする人たちの存在は見えにくくなる傾向があります。


 

このニュースがまさにそんな例でしょう。

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「赤い張り紙」贈り主だれ? 阪神大震災13年後に判明

阪神大震災で、語り継がれた「なぞ」があった。電話がつながらず、行政機能もまひした当時、各地の避難所などでひときわ目立ち、被災者と家族や友人を結んだ赤い枠の伝言メモだ。誰がこの用紙を用意したのか分からないままだったが、震災から13年を前に、研究者が「広告マンのアイデアだった」と明らかにした。近く日本災害情報学会の会報で公表する。

 震災を映像などで伝える「人と防災未来センター」(神戸市)の「防災未来館」。避難所の様子を伝える写真には、赤枠の張り紙がずらりとならぶ。A3判とはがき大。上部に「私はここに居ます」「We are Here」と印刷され、その下が伝言欄になっていた。

 当時、神戸市広報課長だった桜井誠一・保健福祉局長は「ずっと気になっていたんです」と言う。市庁舎の玄関にいつの間にか大量の張り紙の用紙が積まれていた。誰が届けたのかわからず、「海外のレスキュー隊では」とうわさされた。

 調査した吉井正彦・国立民族学博物館客員教授によると、博報堂関西支社(大阪市北区)が届けたものだった。

(以下、詳しくはこちらから記事をご覧下さい。いい記事です)

(1/14/08付 朝日新聞)

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こんな専門家の仕事をしたいですね、とか

本当にプロの仕事ですね、みたいな話は当然あるのだと思いますが、


私が最も感心するのは、


何年も前の「仕事」を後輩が見つけて、

それを「歴史」だと世の中に発信したこと。 しかも当時の写真付で!


それをまた朝日新聞の記者が、「それはニュースだ」と記事にしたことです。


 

存在が見えない、でも「いい仕事」をした「人」の存在を認めて

それを「こんなに素晴らしい仕事をしたのはこの人たちだ」と「伝える」。


それぞれの仕事が、また、コミュニケーションの仕事をする人たちの励みになりますよね。


本日、阪神・淡路大震災から13年を迎えます。



元気で生きていることに感謝し、今日もいい仕事ができるよう努めたいと思います。

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投稿者 鶴野充茂 : 2008年01月17日 07:03