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2006年05月27日
[つるの式41]正論より解決策を
世の中には、「ああこの人と一緒に仕事をしたいな」と思う人と
「ああこの人とは一緒に仕事をしたくないな」と思う人がいます。
そんな人、あなたにはいませんか?
一緒に仕事をしたいと思わせる人は、一緒に良いものを作り上げよう、
という姿勢が感じられる人です。
一緒に仕事をしたくないと思わせる人は、一緒にいると成果を出せない人です。
たとえば、打ち合わせをしている時、黙って聞いていたと思ったら
唐突に問題点を並べ始める人がいます。
ここまではいい。問題やリスクはきちんと把握しておく必要があります。
でも、話の終わり方で差が出るんですね。
- いろいろ問題点が出てくる。だから、この問題点をクリアして、なんとか実現させよう、と言う人。
- いろいろ問題点が出てくる。だから、これは無理だな、と言う人。
具合の悪いことに、こういうタイプの人は、問題点を口にしたところで
「キミたちももっと深く考えるようにしないとな」というような、
優越感に浸った顔をします。「な、正論だろう」と。
決定的な違いは、前者がビジネスを前進させる人で、後者はストップ、
後戻りさせる人だということです。
そういう意味で、ビジネスの打ち合わせで、問題点で話を終わるのはマナー違反です。
だって、問題のない環境なんてないんですから。
ベンチャーを立ち上げてからというもの、問題「しか」ないんですから。
問題点は「課題」と呼んで、乗り越え方を議論するのが正しいアプローチです。
もし仮に、問題点を挙げて終わりにする人がいたらどうすればいいか。
「じゃあ、その問題点をクリアしたら、GOですね!」
と元気よく言ってみる。
あるいは、「じゃあ、このテーマ、(興味がないようなので)ヨソに持っていってもいいですか?」
と明るく言ってみる。
そうすることで、自分たち側は、少なくとも次のステップに進めます。
一方で、この問題、教育にあてはめると、実はかなり深いテーマなんです。
たとえば私は「プレゼン」をテーマに、セミナーや個別トレーニングを提供しています。
数分間、プレゼンしてもらうと、その人の問題点はすぐに分かります。
・ どうして話が分かりにくいのか
・ どうして最後まで聞こうと思わなくなるのか
・ どうして心情的に賛成したくないような話し方になっているのか
でも、問題点を指摘するだけでは、その人のクセは治りません。
プレゼンもうまくできるようにはなりません。
大切なのは、「で、どうすればいいか」です。
みんな自分の問題には気づいているんですよね。
どうしていいか分からないから、その問題に向き合えないだけなんです。
そういう意味で、
正論ばかり言わずに、解決策を提案しよう。
この言葉、いつからか私の手帳の中にメモ書きされています。
これをつるの式コミュニケーション・メソッドでは、
「正論は道半ばの法則」と呼びます。
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まとめ: つるの式(41)正論は道半ばの法則
・ 物事を前進させるには問題の把握が欠かせない
・ しかし問題点には必ず解決策をセットで提示するのがマナーだ
・ 正論だけでは人もビジネスも動かない
・ 「で、どうすればいいか」を常に考えよう
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投稿者 鶴野充茂 : 2006年05月27日 18:50
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