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2004年09月30日

ホテルの顧客コミュニケーション

私はホテルに泊まると、できるだけ備え付けのアンケートに気づいたことを書き込んでチェックアウト時にフロントで渡すようにしています。

それが結局は次に泊まる時のサービスクオリティにつながるのではないか、という期待があるからです。大体、書き込みスペースいっぱいにコメントを書きます。

内容の配分もイメージがあって、大体、良いこと3-4割、改善点6-7割という感じ。
単なるクレームではなくて、読んだホテルの人が、何か気づきがあるか、その提案をきっかけに日ごろから気になっていたポイントの改善につなげてもらえるようなものを考えて書きます。

ホテルの立場で考えると、顧客からのこうしたフィードバックは貴重なものなのでしょう。経験的に、半数以上のホテルから、「コメント有難うございました」という手紙が後日、郵送で届きます。

しかし、ここで、ほぼ毎回、「もったいないなぁ」と感じてしまうのです。

まず、ホテルから手紙が届くと、ほぼ必ず「次にお使いください」という「宿泊特別優待券」が入っています。大体「50% off」などと真ん中に大きく書いてあります。

ところがよく読むと、これは平日の正規料金から50% offになるということで、
休前日なら20%とか、忙しい期間は使えません、などと書いてあります。
ホテルでコメントを残すようなコアユーザーは、正規料金で泊まる人はもともとあまりいないでしょうし、実質的には、ネットで安値を探した方が、優待券を使うよりも安い場合があり、メリットがあまり感じられません。広告のように「50% off」と目をひきつけておいて、よく読むとあまり大したメリットがなく落胆させられます。

期待させられてからガッカリさせられると、印象はかなり悪くなります。

もう1つは、「コメント有難うございました」の手紙です。
大体、ワープロ書きなのですが、ひどいホテルは、名前のところだけが手書きになっていて、「ありものの定型文に名前だけ書き込みました」というのが堂々と届きます。全部のコメントに文面までカスタマイズするのは大変な手間だと思いますし、そんなことは期待していませんが、明らかに「苦情を書いた人用」「感激・お礼を書いた人用」みたいなカテゴリーで定型文化されているものをそのまま使っています、というスタンスは、ガッカリさせられます。

コメントを書き込むのも結構な時間がかかるんですよね。

せっかくできた顧客との接点を、もう少し工夫すれば、もっと良い関係に育てていけると思うのですが、皆さんはどう思いますか?

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投稿者 鶴野充茂 : 2004年09月30日 09:15

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