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2005年09月13日

[つるの式34] プロの付加価値とは

セミナーで時々、「プロってどんな人だと思いますか?」と聞いています。
(プロ野球選手などの「職業」を表す「プロ」ではなく一流の「プロ」ね)

すると、次のような答えが返ってきます。

「専門家」「1つの仕事を極めている人」

「人が真似できないクオリティの仕事をしている人」

「付加価値の高い仕事をしている人」


大体、何人かの後で、「付加価値」という言葉が出てきます。

じゃあ、プロの付加価値って一体何でしょうか?


どう思います?


私は、プロの付加価値って、「視点」なんだと思っています。

そして、その「視点」から導き出される「解釈」です。
 
つまり、他の人が見えていないところを見ていること

それをどう捉えて仕事に活かしているかということ。


人が真似できないクオリティの仕事をするには、徹底的なこだわりや

細かい調整や、結果につなげる継続力が必要ですよね、きっと。
 

それには、フツーの「締切りに間に合わせなきゃ」「早く仕上げて飲みに行こう」

「こんなもんで客は納得してくれるかな?」だけではない、

何か別の視点が必要なのじゃないかと。


ある「プロ」のカメラマンがこんなことを教えてくれました。 


素人でも条件が良ければ良い写真は撮れるけど、

プロは条件が悪くても良い写真を撮る


これが本当なら、与えられた条件の中で、何をどうすれば良い作品になるかという

数多くの視点を持っているということです。


たとえば、弁護士って、専門家と言えるかもしれませんが、それだけではプロかどうか分かりませんよね?


ちょっと思い出してもらいたいのですが、これまで長らく、テレビに出てくる弁護士は

一番組で一人でした。


仁鶴の生活笑百科も一人、えぐら開運堂でも一人です。
 
 

おそらく多くの視聴者は、テレビに出てくる弁護士を見て、

彼らを専門家と見ることはあっても、

プロと見ることはあまりなかったのではないでしょうか。
 

弁護士=「基本的なルールを知っている人」だったからです。


一方で、「行列のできる法律相談所」っていう番組があります。

弁護士が4人、出てきます。

彼らは、1つのテーマに対してそれぞれ違う「解釈」を話します。 オリジナルの解釈です。

同じ事例の同じビデオを見ても、解釈が違うから答えが分かれます。

結論(答え)は同じでも解釈が異なることもよくあります。


番組としての面白さは、キャラクターの差とトークのやりとりから生まれていますが、

じゃあ、自分がどの弁護士に相談したいかと聞かれたら、

仮に、必要な基本知識はみんなが持っていると仮定するとあなたなら、

何を重視して決めますか?


私なら、その人がどんな判断軸を持っているかという「視点」と「解釈」を頼りに決めるような気がします。


そこには経験や得手不得手、個人の価値観がすべて反映されているからです。

ということは、私はその「視点」と「解釈」に価値を感じてお金を払おうとしていることになるわけなんですね。


言い方を替えると、やっぱりそれがプロの付加価値なんじゃないかと。


じゃあ、この観点で考えると、誰か「プロ」を探す時、逆にどうやって自分にとっての付加価値の高さを見極めるか。


この問題で一番大切なことって何ですか?」

 って聞いてみてください。


どこを見ているかが分かれば、「あなたにとっての付加価値の高さ」が一発で分かります。
 
 

   これをつるの式コミュニケーション・メソッドでは、
   「付加価値づくりは視点づくりの法則」と呼びます。

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   まとめ: つるの式(34)付加価値づくりは視点づくりの法則
  
  ・ 専門家が必ずしもプロというわけではない
  ・ 付加価値は相対的なもの、その人が生み出す新たな価値
  ・ 経験や得手不得手、人間性などがすべて表れるのが「視点」
  ・ つまり視点が付加価値につながっている

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投稿者 鶴野充茂 : 2005年09月13日 12:17