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2005年01月23日
[つるの式22] ここだけの話
「ここだけの話」というのは、パワーがあります。
「実はこれ、こんな事情があるの。誰にも言わないでね」なんて言われると、「へぇ知らなかった。うんうん誰にも言わない」と目を丸々しながら答えてしまいませんか?
対人心理学の本を読むと、モテたい人や友達を増やしたい人は、個人的な秘密を打ち明ければ良い、なんてよく書いてあります。
秘密を打ち明けられるということは、ばらしてはいけない情報を自分を信じて与えてくれたと感じてしまいやすいんですね。相手は自分を信じるというリスクをとって教えてくれているのだ、というのがまた効くわけです。
もっともこの時、相手をちゃんと選ばないと、個人的な話ばかり聞かされて重過ぎる、と逃げていかれる場合もあるというのが注意点でしょうか。
実はこれ、ビジネスでうまく活用できていない人がとても多いんです。
たとえば、お願い事。
「至急のお願い」なんてタイトルでメールが来るから、何かと思って開けてみると、結構、手間のかかるお願いが書いてあります。
打ち明け話と同じで、お願い事をされると自分を頼ってくれた、必要としてくれたという嬉しい気持ちがわきますから、その人と距離が近づくきっかけになります。頼みにくいお願いをされる方がどちらかというと仲良くなりやすいということもあります。
で、お願いはいいんです。自分にできることでしたら喜んで協力しようと思います。困った時はお互い様、私も何度も助けてもらいました。持つべきものは仲間です。
しかし、次のポイントを外すと、コミュニケーションがうまく行かないので注意が必要です。
1.「あなたにお願い」なのか「皆さんにお願い」なのかをはっきりさせる
メールを開いた時、○○様などと自分の名前が書いてない場合、私はまずメールのあて先を確認します。
そこで、自分の名前だけが「To」に入っている場合、これは自分に宛てられたものだと理解して、真剣に対応を考えます。
メールの「To」に自分の名前が見当たらない時(つまりBCCの一斉配信)あるいは大量の名前に紛れ込んでいる場合、これは「皆さんの誰か協力できる人に対するお願い」だと理解して、あまり気負わずに読みます。こういう時の気持ちの負担は軽いですね。
逆に言うと、頼める人が少なくてピンポイントでぜひお願いしたいなら、みんな一斉にお願いするのではなくて、一人ひとりに宛ててしっかりメッセージを込める方が、返信確率は上がります。
2.「あなたにお願い」ならそのスタンスを変えない
まずいのは、「あなたにお願い」というスタンスで頼んでおいて、しばらくたってから、「皆さん、ありがとうございました」とBCCの一斉配信でメールが届くケース。
まったく結果報告がないよりは良いですが、これ、なんだかがっかりしますね。別に自分以外にもお願いしているという事実が悲しい訳じゃないんです。それよりも、お願いする時には「あなただけ」と思わせ、用がすんだら「皆さんのお陰で」と急に距離が離れるのが寂しいんですね。
1人だけだと思って一生懸命協力すればするほど、「みんな相手」だと知ると、がっかりする気持ちもそれだけ大きくなります。
落胆させると次から協力を得にくいですからね。協力してくれる「心」を裏切ってはいけません。
それなら、お願いする時から「皆さんにお願い」とやってほしい。「あなたにお願いしたい」と言うなら、最後まで「あなたのお陰で」と言ってほしい。
確かに手間はかかるんですけどね、この手間は途中で省いちゃいけないところなんです。
・・・・・って、女の子に騙されて泣いたのは私じゃないですよ、知人です。(人生、何でも経験ですね、勉強になりますね)
これをつるの式コミュニケーション・メソッドでは、「スタンス徹底の法則」と呼びます。
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まとめ: つるの式(22)スタンス徹底の法則
・ お願いをする時は注意が必要
・ 相手が大勢か一人だけかを相手に対してはっきりさせる
・ 1人ずつにお願いする時には、結果も1人ずつに連絡する
・ スタンスが変わると、協力してくれた人をがっかりさせる
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投稿者 鶴野充茂 : 2005年01月23日 17:12
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