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2005年01月16日
[つるの式21] あなたにはすでに見えている
毎年、同じ時期に決まった話題、というものがあります。それを前もって考えて準備しておけば、あなたは一気に注目を集めることができます。
たとえば、年始には多くの人が「今年の目標」を考えて、普段の会話の中に取り入れているのではないでしょうか? 最近はこういう話をblogに書いている人もたくさんいます。
そうすると、話題に乗り遅れて「今年の目標」に悩んだ人が、検索エンジンに「今年の目標」なんて入力して、いろんなサイトを見て回るんじゃないか?
と、そんな仮説を立てて、「今年の目標」を入力した人が私のサイトを見に来てくれるように、年明けにちょっとした仕掛けをつくりました。
その結果、このblogサイトが、Yahoo!で「今年の目標」というキーワードにひっかかるページ約20万件のうちのトップに表示されました(一週間くらいずっと1位です)。おかげで毎日たくさんの人が「今年の目標」というキーワードを入力して私のblogを見に来ています。
で、こういう一般的な話題は、少し前に「誰でもすでに見えている」わけなんですね。それをどういうふうに活かすか、というのを今回は考えてみます。
1月、年始の挨拶などで仕事の関係者と食事をすると、「健康」の話に収束するケースが多いですよね。
最近何キロ痩せたとか、太ったとか。本人は真剣・大切な問題なんですが、他人からすればどうでもいい話をしてしまいます。どのスポーツはいいとか、どの料理がいいとか。
また健康なんて話になると、誰でも提供できる身の上話がありますから、延々と続くわけです。腹筋や腕立て伏せの回数を自慢したり、歩くのがいいという結論になったり。
で、こういう話の展開が分かっている時には、ちょっと意外なネタを用意しておけば、相手の印象に残りやすいんです。また同じような話を別の席でもしますから、口コミにもなりやすい。ある意味、ネタを仕込むにはとてもチャンスな時なんです。
そんなタイミングが1年のうちにいくつかあります。年始の「今年の目標」で、「飛躍」だとか、「前進」だ、なんて決めた人は、これを逃してはいけません。
用意するネタは基本的に次の4つから考えればOKではないでしょうか? (他にもあったら教えてください!)
1.自分のオススメ
健康の話になった時、「今はとにかくコレを試すべきだ」というものがあれば、その情報を詳しくおさえておきます。どんな栄養素で、どんな効果があって、どこでいくらくらいで買えるのか。どの店が一番安いのか。「やけに詳しいな」と思わせたら勝ちで、「じゃ、今度サンプルでも送りますよ」という、関係性を次につなげるきっかけができます。
2.常識のウソを見つける
健康がテーマの場合には、○○は体にいいらしい、という一般に普及したイメージが、「実はウソ」という情報があれば、それもネタになりますね。注意したいのは、最後には必ず「それで何が本当? 何が体にいいの?」という別の情報を与えることです。「やっちゃダメ」と言われ続けると子供はストレスをためるのと同じで、「それはウソ」と言ったら、その後には「これは本当」という情報を提供しないと、相手はスッキリしません。
3.次の話題との接続話
話の展開は見えているわけですから、その続きで自分が伝えたい話にいかにつなげるかを考えておけば、生産性の高いミーティングになるはずです。本当は「今年こそ仕事をたくさん回して欲しい」と思っているなら、「健康」と「自分に仕事を回す」という話のつながりを考えていけばいい、ということですね。(どんな話を用意するかは皆さんが考えてください。意外性のある論理展開の方が効果的です)
4.面白い経験をオチまで組み立てる
経験談をうまく話に取り入れられる人は間違いなく印象に残ります。話が具体的であればあるほど、意外な結果になればなるほど、興味をもって聞いてくれます。それは必ずしも自分の話でなくてもいいんですね。とにかく面白ければいい。テーマが分かっているなら、ちょっとした小話を1つ2つ用意しておくことも難しくありません。
これくらい準備なら誰でもすぐにできるでしょうし、やれば話の流れはかなりコントロールできます。まずは疑わないで、お試しください。
これをつるの式コミュニケーション・メソッドでは、「ネタでコントロールの法則」と呼びます。
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まとめ: つるの式(21)ネタでコントロールの法則
・ 決まった時期に同じ話題が広がるタイミングはチャンスである
・ 予めその話題に使えるネタを用意しよう
・ ネタはオススメ、意外性、本音との接続、経験談の4つから選ぶ
・ うまく準備すれば、話の流れはあなたが握ったも同然だ
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以上、「つるの式コミュニケーション・メソッド」Vol.21でした。次回をお楽しみに。
お陰さまで、こっちも順調です!

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投稿者 鶴野充茂 : 2005年01月16日 14:28
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