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2004年10月18日
なぜ玉子屋か
玉子屋の弁当が人気、というニュースを見つけました。
仕出し弁当に革命 玉子屋 ミス、ムダ排除し、質向上を徹底
オフィスや事業所などに弁当を届ける仕出し弁当で、玉子屋(東京都大田区、菅原勇一郎社長)が人気だ。注文件数は1日3000食あれば大手といわれるこの業界で、同社は平均57000食を誇る。作るのは430円の日替わり弁当一種類だけ。デフレのご時世、極端に安いわけでもないし、宣伝もいっさい行っていない。ムダやミスを徹底的に抑えることで余った資源を弁当の質を高めることに集中。正午までにキッチリと届ける信頼性と相まって、多くの取引先から支持を集めている。(小熊敦郎)
特大エビとササミのフライ、ヒジキとガンモ煮、パスタサラダ、つくだ煮、信州野沢菜、ごはん、フルーツ缶…。
ある日の玉子屋のメニューだ。「このボリューム、品目数で430円は割安でしょう。しかもおいしいんです」と菅原社長は胸を張る。
1日57000食がどれくらい多いのかはピンと来ませんが、単品弁当の売上額が1日2451万円、1ヶ月4.9億円、1年でざっくり59億円と計算すれば、「これは多いな」という印象を持つのではないでしょうか?
さて、宣伝なしで新規契約希望が急増しているのはなぜか、と多くの人は思うわけですが、このニュースではミス、ムダの排除と質向上を徹底というのがメインで報じられています。しかし、自己演出の観点だと430円の日替わり弁当一種類しか扱っていないことの方が面白いと思うのです。
弁当には、500円以下、800円くらい、1000円、~1500円、それ以上という5つのカテゴリーくらいが存在していて(あくまで私の私見ですが)、玉子屋はこの低価格帯での勝負に集中しています。
500円以下のカテゴリーだと、毎日1000円ランチをしている人たちにはあまりひっかからないんです。でも、500円弁当を習慣にしている人たちには試してもらえる。そこで他の500円カテゴリーと比べて優位性がある、と思ってもらえば、繰り返しの消費につながります。つまり、カテゴリーNo.1をめざしている。自分から他のカテゴリーを捨てることでメッセージ性が高まっているわけです。
いろんな弁当を出すこともメッセージ。単品勝負もメッセージです。このメッセージを自分でどう決めるかが、商品や業者を選ぶ側に対するアピール力になるのだと思います。
09/15 宣伝会議の巻頭特集で記事を書きました。
09/13 9/21イベントをソーシャルメディアで面白くする「まめさんテレビ」
09/03 劇団四季ミュージカル「ライオンキング」を観た
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投稿者 鶴野充茂 : 2004年10月18日 08:02
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