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2010年01月28日

[つるの式52]残るか独立かを考えている人へ


●会社を利用する!?

 会社にいながら、社外からご指名で声がかかるような活躍をしている人は、独立している人と話をする時、どうも会社に所属していることが心のどこかでひっかかっているかのような言い方をすることがあります。

 「私は、会社をできるだけ利用しようと思ってるんですよ

 本気で「独立」するかもしれないと、ほんの少しでも考えているなら、これ、もう言わない方がいいです。言って得することがないからです。

 独立すると、目の前のクライアントを大事にすることしかありません。

 会社員は、自分の会社に100%依存している存在です。

 そんな、唯一かつ最高のクライアントである自分の会社を「利用する」なんて言うのはおかしい。ですよね?

 仮に独立してやっていく時、クライアントの成長、発展に貢献できないなら報酬はもらえません。そして報酬をアップさせるには、役割の拡大、大きな成果をもたらすしかありません。

 そう考えると、勤め先を大事にできない人、悪く言う人は、外部の感覚では、仕事をお願いするのを躊躇するのです。
 
 うまい人は独立の時、勤めていた会社から仕事をもらっています。ある意味、(独立じゃないけど)天下りの人がいい例かもしれません。辞めてもつながっていることが信用になるわけです。

 

t-shiki52-1.jpg

 

 さて、そんなことを踏まえつつ、組織の中でうまくやっている人のことを思い出してみました。勤めながら社外からも指名されて仕事を請けたり、活躍している人。大きく3つくらいのカテゴリーに分かれそうです。

 1)エバンジェリスト型 

 商品を会社の代表としてプロモートしている人、セミナー・講演で話したり、メディアに寄稿したりもする。本人が有名になることで会社にもプラスになるタイプ。

 2)開拓者型 

 新領域などに興味があり、社内に誰もわかる人がいない領域を率先して攻めているタイプ。技術者に多い。専門領域のコミュニティの中心になっていたりする。

 3)外部発信型 

 会社で得た専門知識を社外でペンネームなどを使って発信するタイプ。金融系など社名が出ると困る業界の人に多い。

 こうした例を参考にしつつ、経験を積み機会を活かすのもいいですね。組織の中で活躍する道はいくつもあるように思います。

●やりたい仕事ができていないことも喜べる

 「いや、そもそも会社でやりたい仕事をやれないんですよ」

 なんて言う人も中にはいるでしょう。

 それはそれで様々な理由があるのでしょうが、改めて考えてみたら、自分ではやりそうもないことをやるのが会社組織なんじゃないか、と思うんです。

 つまり、一人でやりたいことだけやろうとするんだったら、そもそも会社に入ったりしない、と。会社の仕事をきっかけにしながら、経験を積んでいこうとしてるんですよね。

 なんて、我慢がちょっと足りなかった10年前の自分に言えたら言いたいです。反省。

 そしてまた、今輝かしく活躍をしている人たちに話を聞いても、長く不遇の時代を過ごしてきたという人が、実は少なくないのです。

 ただ、ある程度以上の経験を持っている人は言うと思います。

 意外と自分ではやりそうもなかった経験が後に生きるものだ、と。
 やりたいことだけやっていたら、うまくいかないものだ、と。

 たとえば、おいしいものだけ食べていたら、確実に人間ドックでひっかかります。
 カロリーコントロールに自信がない時は、ちゃんと指導してもらったほうがいいんです。
 
 だから、自分でやりそうもなかった経験は、それ自体が体にいいと考えてみるようにする

 それでもダメで、自分は社内で役に立ってない、力を発揮できてない感覚が強いんだという人はどうすればいいか?

 
 オススメがあります。これは効きますよ。

 後輩を指導してみるのです。就活の世話なんかもオススメです。

 キャリアや仕事探しに悩んでいる後輩たちと話をすると、なぜ今、自分がその仕事をやっているかを思い出しますし、整理して話すことになります。

 また、学生が、あまりに自分勝手な希望を言うことに感心できます。
 大人はそんなに甘くないぞと気持ちよく言えます。
 
 そして、思い切りアドバイスしてあげればいいのです。いいアドバイスを考えてあげてほしいと思います。仕事はどう捉えて、取り組めばいいか。何を大事にするべきか。満点じゃないかもしれないけど、予定通りじゃないかもしれないけど、自分はこうやって歩んできたのだ、と。


 それはそのまま自分に活かせるアドバイスになっているはずです。

 これをつるの式コミュニケーションメソッドでは、

 「活かせ自分のアドバイスの法則」と言います。

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 まとめ: つるの式(52)活かせ自分のアドバイスの法則
  
 ・ 独立をするかもしれない人は、会社の悪口を言ってはいけない
 ・ 勤め先は最高かつ唯一のクライアントだ。大事にしよう
 ・ 自分ではやりそうもない仕事ができるのは会社勤めのメリット
 ・ うまく受け入れられないなら後輩にアドバイスしよう
 ・ 真剣に考えたアドバイスは、自分も充分、参考にできる

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投稿者 MT : 2010年01月28日 09:53