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2007年03月27日

発言事故のしくみと対応

政治家や組織のトップがコミュニケーション上、注意すべきことの1つに不謹慎・不適切な発言というのがあります。

大体、何か大きな問題について問われた時や、気持ちよく喋っている時に「ポロッ」と出た言葉が、「不適切だ」とメディアなどに騒がれて(一般の人が騒ぐだけではそれほど影響がないのですが、メディアが反応すると拡張されますので)、発言の「責任」問題に発展します。

ちょっとした表現で辞職に追いやられるケースも珍しくなく、そういった場面を私は『発言事故』と呼んでいます。

安倍内閣は、この発言事故が頻発している内閣です。期間の長さの割には異例の多さではないでしょうか。

・溝手顕正防災担当相は26日、能登半島地震の被害状況を視察するため訪れた石川県輪島市で「人命(被害)は幸い少なかった。1人だから」と記者団に述べた。(時事通信 3/27/07)

・柳沢伯夫厚労相 「女性は産む機械」発言

・伊吹文科相 「人権は大切だが、尊重しすぎたら、日本社会は人権メタボリック症候群になる」発言

・麻生外相 「青い目・金髪は駄目」  ほか

・久間章生防衛相 イラク戦争に踏み切ったブッシュ大統領の判断は間違いと批判+米軍普天間飛行場の移設問題で「偉そうなことを言ってくれるな」発言など米国批判


以前にも書きましたが、こうした発言の多くは、現場では問題になりません。

メディアが報じた時、もっと言えば、活字になった時に問題になります(テレビは記録・共有・再現が難しいので)。 

文字は、現場の雰囲気やメンバーや共有意識とはまったく関係なく、言葉を、そのまま一般の読者に分かるような意味にして伝えるからです。

その報道をベースに、「これはけしからん」と怒り出す人が出てきます。

それがニュースに取り上げられて、先の活字の発言は「問題発言」になります。

新聞記者や雑誌編集者など、紙メディアの人たちはこうした「文字」にたいへん敏感で、言葉の使い方や表記に常に神経を使っています。 こんな表現をすると、こういう人がクレームをつけてくる、という明確なイメージを持っているのです。こうしたところに気を使うように徹底的にトレーニングを受けているので条件反射のように気がつくようになります。

だからこそ、誰かの発言についても、活字になった時、余計に目に付くんですね。

それで対抗する立場にある人に伝えるんです。

「あの人がこんな発言をしていましたが、それについて、ご意見は?」と。

記者としては、怒りが強い方がニュースになるので、「発言」の持つ意味の大きさを強調したりもします。

これが発言事故が発生する瞬間です。


では、発言事故を防ぐにはどうするか。

一般には、「発言に気をつける」という言葉で片付けられてしまいがちですが、運用面ではあまり参考になりません。 誰でも自分の発言には可能な限り、気をつけているものだからです。

普段考えていることがそのまま表れる、ボロが出るもの、というまとめ方もありますが、それでは批判にはなっても、本人へのアドバスになりません。

私のオススメは、もっと積極的に情報発信する、ということです。

ニュースを自分でたくさん出すのです。 


記者が1日に書ける記事の量には限りがあります。

毎日、記事にできる情報を出す。それで、記者も細かな発言のフォローをしなくて良くなります。

 

発言事故よりも面白いニュース を数多く生み出す

これは広報の専門家が日々気を使っていることです。記者が危ない文字に条件反射のように気がつくように、とまではいきませんが、継続的にニュースを出せるように情報を加工するトレーニングを受けています。

情報のニュース化は、スキルです。

ニュースに取り上げられる人は、ぜひこのスキルを自分でトレーニングして身に付けるか、専門家を身近に置いて役立ててほしいですね。


今日も1つ、自己演出コミュニケーションの勉強ができました!

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投稿者 鶴野充茂 : 2007年03月27日 13:15