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2006年09月10日
観光広報のポイント
またもや「個人の時代」を確認です。
静岡県から再びお呼びがかかって、観光広報の研修講師として伊豆・三島に行ってきました。
研修についてはビーンスターのサイトで
研修後、幹部の方に案内されて地元・三島の「おにぎりカフェ」へ。
蔵を改造した建物で、国の有形文化財に指定されたのだとか。そこはアーティストの絵がかかり、ギャラリーになっているほか、時々ライブも開催されていると言います。
この研修プログラムを準備する過程でいろんな人にヒアリングしましたが、もはや観光広報の発信メッセージのポイントは、観光地という「場所」や土産ではなく、「人」とその人にまつわるストーリーの方がはるかに効果的だと確信しました。
観光地の人たちは、自分たちの「場所」に来てもらいたいと思っている。
でも、観光客は、その「場所に行くこと」を目的としないんです。
いつもと違う「時間」を過ごしに出かけてるわけです。体験を求めてるんですよね。
家族を喜ばせるとか、気分転換するとか。そのために、結果的に「どこかにでかける」という行動が発生します。
そうすると、「この場所、いいよ」では、人は反応しにくいんですね。
三島の町中にこんな散策コース
われわれ(多くの人)はTVや雑誌で見たり人から話を聞いたりして、すでにいい場所をたくさん知っているので、「いい場所」だけじゃ難しい。
そこには、自分と「その場所」の関係性が必要なんです。
「なぜ、その場所に行くのか」という。
そうすると、「こういう時間を過ごすために」「あなたに」オススメという2つの視点が必要になります。
それには、「どんな時間を過ごしているか」「過ごしてきたのか」という実際の経験談や具体的なイメージがいるんですね。そして、それを持っているのは、「人」です。特定できる「個人」。
今回、三島で、地域活性を考えている人たちと出会いましたが、その「なぜ、その場所に行くのか」を冷静に、しかも、訪れる側の視点で見ているのは、現地在住で、過去にヨソに住んだことのある人たちでした。
そんな人たちの、「なぜ今その場所なのか」を聞いていると本当に面白いんです。
・なぜ(たとえば)東京から引っ越して今そこに住んでいるのか
・その場所のどんなところが良いのか
・どんな過ごし方がオススメか
・そこでどんな活動をしているのか
聞いていると、自分も何か関わりを持ちたくなります。
またその場所に戻ってこようと思うようになります。
観光に行くんじゃなくて、そんな人たちにまた会いに行こうと思うようになるんです。
上に書いた「おにぎりカフェ丸平」の川村さんや、
フットサルの伊豆リーグをとりまとめている松永さん もそんな一人でした。
ずっと地元にいる人だけじゃなくて、そんな「ヨソ」との翻訳や通訳ができる人が観光広報の情報発信には必要なんだと改めて思いました。
個人の重要性、個人の可能性を再確認です。
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投稿者 鶴野充茂 : 2006年09月10日 10:32