私が新しい日本です
外国にいると、いろんな場面で「日本代表」にさせられる機会があります。飛行機に乗って隣の人から日本のことを聞かれる場合や、日本人が自分しかいない授業で、日本の現状を説明する場合などが主にその例ですが、先日も、またいきなり日本代表にさせられてしまいました。
とある講義のあとの食事会で、かのジェラルド・カーティス先生の向かいに座ったんです。で、話の中で、「君はそういえば、前は大使館にいたんだよね、でも今は外務省とはもう関係ないんでしょう?」と聞かれました。
一瞬、『外務省にもつるつる通信が配信されてるんやけどなぁ』と思いつつ、「ええ、まぁ今は自由人です」と答えたところ、
「これが、新しい日本ですよ」
とその場におられた方々に、こう、手を広げて紹介してくれたわけです。
私はどういうことか訳が分からず、しかしまぁ、日本代表も悪くないかな、等と思い、一息ついて、「初めまして、新しい日本です。」と挨拶をし、それからすっかり新しい日本気分です。
それ以来、日本関係の新聞記事には以前以上に敏感に反応するようになり、自分のことが書かれているようで、気になっていろいろ勉強するようにもなりました。新しい日本になって、このような自覚と責任感が生まれたわけです。ありがとう、カーティス先生。
(11/07/98@NY)
|