郵便受けのなぞ
毎日家に帰ってくるとき、郵便受けの前でドキドキしてしまいます。 今日は一体、何が届いているのだろう・・・と。
ハワイ旅行の当選通知(ないない)? ラブレター(いい響きやな)? 大学院の 合格通知(はよ来い)? 友人の「結婚しました」写真ハガキ(ああ、また来た)?
海外からの絵葉書?
ああ胸が高鳴りますな。
インターネットで取り寄せた洋書? それとも定期購読の「The Economist」? 郵便受けを開ける時って、あれは何か、運命の扉でも開ける気分になりませんか? テレビの「明日の運勢」を見るみたいな気分。 で、いいものが届いていると、ハッ ピーになる。
「おお、明日はええ日や。大吉。絶好調。時代は俺に味方してるるるるる!」 と思 う。
それに対して、何も入ってないと、「明日の運勢は大凶です。もう、ダメかもしれま せん。ご愁傷様。」なんてことを郵便受けに言われている気さえする。
まさに運命の瞬間なのです。
ちなみに私は、気になる封筒が届くと、郵便受けから4階の自分のウチにつくまで に、次々に封を開けて しまいます。待てない。他の荷物を持ちながら、封を開け るので中身までビリビリになることがある。でも見たい。
しかし、来て欲しいときに手紙は、届きませんねぇ。見事なくらいに届かない。 ひょっとしたら、私がここ、つくばに住んでいることを誰も知らないのではないかと 思うほど(ちょっと誇張)、届かない。そんな大凶ばかりが続くある日・・・・・・
郵便受けからのぞく白い分厚い封筒。 「おっ、ついにまた時代がやってきたぞ。 この封筒の中には、きっと! この先の人生を大きく好転させる何かが入っている に違いないぃぃ!(握りこぶし/車運転中のポーズ)」 そう期待して郵便受けを開 けたところに待っているのは、まぁ、大体請求書ですな。もしくは、ただのダイレクト メール。
あれ、なぜ請求書ばかりが、あれだけ頻繁に届くのでしょう。不思議なくらいに! 大事な手紙を待っているときに限って、来る日も来る日も請求書です。
郵便受―― あの小さな四角い箱には、そんな不思議なドラマを感じさせる何かがあ るように思えてなりません。
(98年2月@つくば)
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